~子どもたちの成長した姿が教えてくれたこと~
10月12日、秋晴れのすがすがしい天候のもと、本庄市スポレクフェスタがケイアイスタジアム本庄球場で開催され、私たち「熱いぞ熊谷からの野球教室」も参加してまいりました。
当法人のブースでは、ボールの遠投記録会と、YUPITERUのスピードガンを使用した球速測定を実施しました。
予想していたとおり、球速測定は大盛況!
少年野球の5チームの選手たちはもちろん、会場を訪れた幼稚園児・保育園児から小学生まで、多くの子どもたちが参加してくれました。
なかでも、心に残ったのは、少年野球の選手だけでなく、一般の来場者である子どもたちからも「あつべえ先生!」という声が聞こえてきたことです。
その光景を目の当たりにした大人や関係者の皆さんも、驚かれている様子でした。
15年間、一つひとつの教室を大切に積み重ねてきた活動が、子どもたちの記憶に残り、地域の中に少しずつ根を張っている。そんなうれしさを感じた一日となりました。
■ 成長した子どもたちの投球姿に、新たな発見
今回の記録会では、もう一つ、私にとって忘れられない出来事がありました。
参加してくれた小学6年生の女児3人の投球姿を観察していたときのことです。
そのうちの一人は、保育園時代に当法人のボール投げ教室で指導した子どもでした。ほかの二人は、私が指導したことのない子どもたちです。
3人の投げる姿を見ていると、腕の振りや身体の使い方に違いが感じられました。
その瞬間、私は「この子は、以前、私が指導した子どもではないだろうか」と感じたのです。
そこで、試しに「どこの保育園でしたか?」と尋ねてみると、返ってきた園の名前は、私が思い浮かべていたとおりでした。
思わず、長年の指導経験がこのような形で表れたのかと、うれしくなりました。
さらに、小学5年生のバスケットボールクラブに所属する4人組も記録会に参加してくれました。
驚いたことに、4人全員が、就学前に当法人のボール投げ教室を経験した子どもたちだったのです。
投球時の腕の振りや記録には、周囲も驚かされる場面がありました。
もちろん、子どもたちの現在の身体の使い方には、その後の成長や運動経験も影響していることでしょう。しかし、こうした成長した姿を目の前にして、就学前にボールを投げる体験を積み重ねることの大切さを、改めて考えさせられました。
■ 15年間の実践が育ててくれた「観察する目」
当法人の就学前ボール投げ教室では、ボールを遠くへ投げることだけを目的としているわけではありません。
技術指導の一つとして「巧緻性」を大切にし、子どもたちが遊びや運動を通して、自分の身体を適切に使う経験を積めるよう、さまざまな工夫を重ねています。
今回、成長した子どもたちの投球姿を見て、以前に指導した子どもではないかと感じ取れたのは、こうした指導を長年続ける中で、私自身の観察する目も培われてきたからなのかもしれません。
ふと思い浮かんだのは、お茶やお花などの世界にある「何々流」の所作です。
長年の稽古を積み重ねた方が、動作のわずかな違いから、その人の身のこなしを感じ取ることがあるように、私たちのボール投げ指導にも、繰り返し子どもたちの動作を見つめてきたからこそ感じ取れるものがあるのかもしれません。
もちろん、私自身の感覚だけで指導の成果を断定することはできません。
それでも、15年間の実践を通して培われた感覚が、成長した子どもたちの姿と結びついたことは、私にとって大きな喜びであり、これからの活動を考えるうえでも貴重な発見となりました。
■ 就学前の体験を、次の15年の未来へ
私たちが取り組んでいるのは、単に幼児期にボールの投げ方を教えることではありません。
子どもたちが身体を動かす楽しさを知り、自分の力を試し、できた喜びを感じ、次の挑戦へと向かう意欲を育むこと。そして、その経験を通して、子どもたちの健やかな成長を支えていくことです。
幼児期に経験したことが、その後の成長にどのようにつながっていくのか。
今回のスポレクフェスタで出会った子どもたちの姿は、その問いを改めて私たちに投げかけてくれました。
これからも、一人ひとりの子どもたちの姿を大切に観察し、日々の指導を振り返りながら、よりよい教室づくりに努めてまいります。
15周年誌を完成させた今、私たちの歩みは、過去を振り返るだけではありません。
これまでの経験を次の世代へつなぎ、就学前の新しい幼児期教育の普及と拡大に向けて、また一歩を踏み出していきます。
体験が身体を育て、喜びが心を育て、挑戦する意欲が未来を育てる。
子どもたちの元気な声と成長した姿に、改めて教えられた一日でした。
本日出会った子どもたち、保護者の皆さま、関係者の皆さま、そして開催に携わられた皆さまに、心より感謝申し上げます。
これからも「一隅を照らす」の思いを胸に、一つひとつの教室を大切に、子どもたちの未来のために歩み続けてまいります。