夏の風音 2 | 光風霽月

光風霽月

自分なりに粋に儚く美しく。

己の天命を全うしとうございます。







ムシムシとした陽気の中に涼やかな秋風が流れ込むこの頃






八月も終わりが近づいてまいりました







蜩が鳴き始めるのも時間の問題でしょう









残る夏を精一杯満喫したいものですね










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向日葵 花言葉:あなただけを見つめます





















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七月になり、私は狭い病室へと押し込められた










興味を抱く同じ年頃の娘達が僕の部屋を除き








僕を食い入るように見つめていた









言葉を交わすが僕の本心とは真逆にある言の葉ばかりが口から零れ出る








「よろしくお願いします」






よろしくなどするものかと思っていたがその場の空気を保つには充分すぎる言葉で






彼女たちは蠅のように僕に寄ってくるのであった







何があろうとも








看護師さん、などには頼る気は無い







あの時と同じようにお前が悪い謝れと言われやし無いかと






ビクビクしながら生活を続ける














微温くなったコカ・コーラのような毎日が続いていた






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僕は切実に死にたかったのです






病室のガラスを割って







早々に身を投げてしまいたかった












煩わしい娘たちの会話






五月蝿い餓鬼







「話、聞きにいくね」


温かい言葉をかけながらも一度と来なかった看護師









薬に頼ろうとする看護師














話すことなど何も無い






うるさいんですよクズがの一言が喉を貫いて出てきそうだった











































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僕は信用するということを






捨てた
























































2013.08.28