Youtubeでベース講座をやってる金髪の兄ちゃんから、

いろいろベースを教わっているオジサンとしては、

35年前、小学6年生の俺が初めてギターを手にした当時の、

酷い音楽学習環境をつい思い出すのである。


そもそも俺の育った田舎町においては、

ヤマハ以外、ギターの選択肢はなかった。

楽器は町に1件だけあるヤマハ特約店の楽器屋で買うものと、

決まっていたのだ。

で、そのヤマハ特約店のショーウインドウで埃を被っていた、

ヤマハFG150なるフォークギターを買ったのだが、

これがもう弓のように反っちゃってて、

弦高が1センチ以上もある驚愕すべき代物だった。、

小学生の俺にとっては、

BmはともかくFですら押さえることが不可能なギターだった。


リサイクルショップすら買い取ってくれんようなギターを抱き、

フォークギター入門なる、

ただ文字と楽譜が書いてあるだけの、

素人目にも“挫折するだろう…”と予想できそうな、

つまらん上に分かりにくい教本を睨みながら、

コードの押さえ方やアルペジオなどを小学生の俺は独習したのだよ。

結果として予想通り俺はギターに挫折しドラムに転向した。


その後、ギターの弦高は精々3ミリ程度であることや、

弦にもライトゲージなるやわらかい弦があることを知るに至り、

バンドをやる者として多少はギターが弾けねば駄目だと一念発起し、

高校時代に小遣いを溜め、今度こそは…と覚悟を胸に上京して、

お茶の水で新しいギターを買ったのだが、

ギター恐怖症がどうしても克服できず、あまり進歩しなかったな。


で、オジサンになった今、

俺は初めてBASSを手にして独習しているが、

Youtubeには世界中の連中が「どうだ!」と言わんばかりに、

ロックの定番曲をチュートリアルしてくれているわけだよ。

ポジションも指運びも一目瞭然。

しかも音まで入っているから、

簡単な曲ならば半日で弾けるようになるだろうよ。


学習環境が整っている現代の状況を、

若い奴は“そんなの当たり前じゃん”などとほざくだろうが、

オジサンの若い頃はギターに限らず、

田舎で楽器を学びたくても、

教材は白黒の不明瞭な写真しか載っていないような、

実に無責任かついい加減な教本しかなかったのだ。

そんな不完全な教本を頼りに、

TVのベストヒットUSAで流れるPVを観ながら、

“こんなもんかな”と探りつつシコシコと独習したのだよ。

実際にやれば分かるが実に効率が悪い学習法だ。

だが、効率が悪いからといって、

田舎では他に楽器を知る術もなく、

教えてくれる人もいなかったのだ。

こんな恵まれた環境で楽器を学べるんだから、

最近の若い連中が巧いわけだよ。