俺の使っているBASSの元持主である高校時代のベーシストは、

練習の際アンプに通さず、「ベンベン」と生音で練習していた。

アンプを通すと音が大きいから、生音で練習していたのだろうが、

俺はアンプを通さない静かな練習は適切ではないと思うぞ。


いや、大音響で練習すべきというのではなく、

アンプから出てくる音を聞きながら練習すべきだという意味である。


ずっとドラマ―だった俺は、

大勢のベーシストと組んできたが、

良いベーシストは音のニュアンスが表現できるもんである。

リズムをキープすることはベーシストの最低技能であり、

それだけでは「いいなぁ」と思わせる演奏は出来ん。

曲のイメージに合わせて、

時に固くハードに弾き、

時に蜂蜜のように甘い音を出せねばカッコいいと思われん。

そうした変幻自在の音の出し方は、

アンプから出てくる音で練習せねば習得できないはずである。

昨今ヘッドフォンで練習するスタイルもあるようだが、

ヘッドフォンでは強弱は付けられても、

ニュアンスまで聞きとるにはちと難しいのではないか?


音楽はコミュニケーションである。

演奏する側と聴く側、演奏する者同士、

更には演奏する者と楽器が、

音を通じてコミュニケーションを取り合う作業なのだ。

例えば「お前のことを心底愛しているよ」と甘く囁きたい時、

演奏者がひたすらそう思っていても、

出している音が「好きかも~」みたいなチャチで軽薄な音では、

到底相手に想いが伝わらんではないか?

コミュニケーションの中で想いを伝える時は、

そのニュアンスが大切であり、

ニュアンスはあくまでアンプの音で判断しつつ学ぶべきであろう。


BASSアンプもBASS同様「骨董品」である。

ローランドの30Wだがまだまだ現役。

「絶対に壊れません」という雰囲気に満ちている。

さすがは当時のMade IN Japanだよな。


まるの庵のブログ-ベースアンプ