バンドでハーモニカといえばブルースハープが定番だが、
以前からThe Beatlesの曲を演奏する際に、
ブルースハープではどうもしっくりこなかった。
で、いろいろ研究した結果、
Johnはブルースハープではなく、
クロマチックハーモニカを多用しているのでは…と気づき、
試したところ、しっくりいくことが分かった。
Johnはレバー式を使っているようだが、
レバー式は安いものでも1万円前後する。
貧民である俺に1万円のハーモニカは分不相応であるゆえ、
格安のTomboの教育用クロマチックハーモニカを愛機としている。
確か新宿のイシバシで2,000円くらいで買ったかと記憶しているが、
日の暮れる里…日暮里にあるTomboのハーモニカは、
たとえ安い機種であっても中々郷愁を誘う音色を奏で、
ロックよりも童謡“あかとんぼ”を吹くに相応しい感もあるが、
とにかくこいつならば“Love me do”をはじめとして、
The Beatlesの大方のナンバーは完璧にカバーできるのだよ。
但し、こいつを吹くには越えねばならんハードルがある。
まず楽譜が理解できていることが大前提だ。
ブルースハープならば各調を揃えれば、
あとはプ~ハ~プ~ハ~してれば合わせられるが、
教育用クロマチックハーモニカは、
教育用と明記されているように音楽理論に沿った楽器であり、
ピアノの鍵盤配列で穴があいているので、
C調からB♭調まで鍵盤でドレミファソラシが弾けない者は、
吹きこなすことが困難である。
加えて小学生時代、学校でハーモニカを習った経験を持つ、
40代以上のおじさんたちは、
「ドの音は吹く」と条件反射的に覚えているから、
このハーモニカでD調の曲を演奏する際に、
ついD=レの音を吹いてしまうのである。
もちろんレの音は吸わなければならんのだが、
つい癖で吹いてしまって変な音を出してしまうのだ。
このハーモニカを吹く為にはC調からB♭調まで、
自由自在にドレミファを鳴らせる基礎的訓練が必要である。
以上2点をクリアできれば、
The Beatlesのハーモニカは制覇したも同然。
Stevie Wonderにも挑戦出来るだろう。
アコーディオンなどリード楽器全般に言えることだが、
ハーモニカは人間の感情をダイレクトに表現しやすい楽器だ。
視覚的な感情表現が不可能である視覚障害者向きの楽器であり、
Stevie WonderやRay Charlesなど、
視覚障害者にハーモニカの名手が多いことは俺としては納得できる。
いや、俺自身、実際にハーモニカを吹く時は、
目を閉じて吹いていることが多いし、
むしろハーモニカは目を閉じて吹くものだと勝手に思っているくらいだ。
(ハーモニカその2。に続く)
