個室に戻ってから数日、以前のように衝動的に行動を起こすことはなくなりました。
死にたい気持ちは一日に何回もなるし、手段を考えている自分も居るけれど、
実際には行動は起こしていない。そんな日々でした。
ドクターは入院後毎日、一時間近く、いろんな話をしてくれましたし、
看護師さんは私の身の回りのお世話をたくさんしてくれました。
お風呂に入りたくない私の身体を拭いてくれたり足湯をしてくれたりしました。
ある日、今日の夜から、ほかの患者さんたちと一緒に、
デイルームで食事を取るように言われました。
私はその日初めて、ほかの患者さんと接しました。
デイルームには大きなテーブルがいくつもあり、座る席は自由だといわれましたが、
なんとなくグループが出来ているようでした。
「あー、グループ出来てるのかな、その輪に入るのは勇気要るなぁ、」と、
立ちすくんでいると看護師さんに、今日はここ座って、と席を指定されました。
私の斜め向かいには50代くらいのおっちゃん。そして私の横には20代前半男性でした。
おっちゃんと20代男性は、病棟内で師弟関係?のような感じで、話をしていました。
食事の後、席を立つタイミングをうかがっていたら、斜め向かいのおっちゃんに、
「最近入ったんか??」と声をかけられました。おっちゃんと、20代男性は、
数か月前から入院しているとのことでした。
その日から毎食、食事はそのテーブルですることになり、毎回、ひと言二言ですが、
会話をするまでになりました。20代男性は大学生でした。
この大学生がイケメンだったこともあり、それまで何も食べたくないと言っていた私は、
食事の時間に大学生と話をする目的でデイルームに行っていたのかもしれません。
今となっては食べれるきっかけを作ってくれた大学生に感謝です。(大学生はその後、
開放病棟に移り、退院していきました。)