先日福島は会津地方に紅葉狩りに行ってきました

 私が訪れたときはまだ時期が早かったのですが、赤と黄と緑が交じり合って、けっこう綺麗でした

 下の写真は、紅葉の名所・塔のへつりです



塔のへつり

 へつりとは、奇岩のことをいうそうです

 さて、今回の旅では紅葉狩りだけでなく、会津観光をしてきました

 歴史に名高い白虎隊の自害の地・飯盛山です

 修学旅行でも一度訪れているのですが、改めて訪れてみると見えるものが違いますね

 多分、身につけた知識の違いだと思います

 その知識の一つに、篠田真由美さんの建築探偵シリーズ『桜闇』があります

 『桜闇』は短編集です

 主人公の建築探偵・桜井京介の謎に満ちた過去や、凄惨な過去と向き合う蒼の物語などが収録されています

 建築探偵と銘打ってあるように、建築物に関わる事件もあります

 二重螺旋構造を持つ4つの建造物に関する連作です

 4つの建造物とは、イタリアのサン・パトリッツィオの井戸、ベトナムの軍事博物館にある国旗掲揚塔、フランスのシャンボール城、そして福島の栄螺堂…

 栄螺堂は今回訪れた飯盛山にあります

 六角形のねじりあげたような風変わりなお堂を実際目の辺りにし、小説のことを思って感慨一入でした


サザエ堂2

 このお堂を夜中に女の子二人で上るシーンが出てくるのですが、お堂に入ることはおろかここまで飯盛山を上るのも怖い感じで、実際に行って見てみないとわからないことは多いですね

 二重螺旋の4部作では、建物内部での人間消失がテーマになっていて、短編ならではのすっきりとしたトリックが味わえます


 小説の舞台を旅するのって、楽しいですね

 フランスやイタリアにはなかなか行けないけれど、国内なら行けちゃうし、ちょっとはまりそう…


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