灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)/篠田 真由美
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灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)/篠田 真由美
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 いい天気です

 お散歩日和です

 まだ暖かい日が続いていますが、金木犀の薫りも薄らぎ、これからどんどん寒くなっていくのでしょうね

 つかの間の穏やかな日を楽しんでおります


 とはいうものの、最近は毎日が課題に追われ、本を読む時間も削られており、読書の秋とはいかないのが残念です

 Book-offで一気買いしてきた建築探偵シリーズを細々と読んでいる今日この頃です


 さて、今回ご紹介の『灰色の砦』は、建築探偵・桜井京介と後の親友・栗山深春(♂)の馴れ初めのお話です

 馴れ初めですが、事件です

 舞台は「輝額荘」という学生アパートです

 京介と深春は「輝額荘」の住人で、深春がそのアパートに越してくるところから話は始まります

 その後、アパートの裏庭で住人の死体が発見されます

 他の住人が疑われたものの、一度は事故死として処理されます

 しかし、その結論に住人たちの意見は割れて…

 神代教授の口添えもあり、京介も捜査に駆り出されます

 天才建築家フランク・ロイド・ライトの生涯なども絡めて、物語は展開

 京介の辿り着いた真実とは?


 という感じ

 無愛想で人間との関わりを避けている京介がどうやって深春と友人になったのか、というエピソードも描かれています

 頭の切れる京介はすごいけれど、京介との関係の中で深春の人間的な懐のでかさも垣間見え、なんだかいい作品です