常盤貴子さん、綺麗ですね~

 デビューしたての頃は可愛いけれど垢抜けない女の子だったけど、突き抜けましたね

 美しいとか、麗しいとかは彼女のためにある言葉ではないかと思うくらい

 和服姿が凛として、少しもいやらしくないのに、ふっと見せる色っぽさが素敵

 演技がお上手だからそう見えるのかわかりませんが、時代設定が昭和以前の作品の中では、洋服がきちんと「洋装」していると感じられるところがすごいと思います

 今回のドラマ『眉山』は、常盤貴子さんのあの美しさ、小気味のいい啖呵、潔さがピッタリと嵌って、大変いい作品だったと思います


 『眉山』には、2つのテーマがありました

 余命幾許もない母親が、女の細腕一本で育てた娘に、病床でする娘の父親との恋

 自分の死後、亡骸を献体として提供するという母親の真意

 全く繋がらないように思える2つの話がある一点で交差します


 ああ、なるほど

 そうだったのか


 正直言って、先の読めるオーソドックスな展開です

 自殺を思いとどまらせてくれた相手と恋に落ち、子を身籠るが、その恋は障害があって成就せず、一人で子供を産み育てる、という

 でも、自分の体を医学を志す学生たちのために捧げようという決意に到った過程に、涙せずにはいられませんでした

 医者である恋人が献体に関して言った一言

「気高いと感じる」

 この言葉が決め手でした

 生前は尽くすことができなかったけど、せめて死んだ後、恋人の志した医学のために体を捧げたい

 遠回しでもいいから、恋人のため何かの役に立ちたい

 気高くありたい

 そんな気持ちだったと推察します

 胸が震えるようです

 遺体を捧げた、というだけでなく全身全霊を捧げたんですね

 

 恋人の前から姿を消す間際、涙を堪えながらも清々しく微笑んで、口許がキッパリと「さようなら」というシーンがとっても印象的でした


 このお話は、一途な愛を貫いた女性の一代記です

 


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