泣けること
『泣く大人』は江國香織さんのエッセイ集です。
そのあとがきで江國さんは、大人は「泣くことができる」生き物だといいます。
つまり、無防備に泣いても大丈夫なくらい「心から安心してしまえる場所を持つ」ということ。
子供だった頃
子供の頃、周囲の環境は受動的・他律的なもので、自分ではどうすることもできなかった
思いのままになることなんて、少ない
この場所が厭でも、何処へもいけなかった
家族の中の自分、クラスの中の自分、部活の中の自分
人間関係なんて概ねそんなもので、カテゴライズされた狭い範囲から、付き合う人間をピックアップする
できるだけ快適に生活していくため、カメレオンのように周囲に自分を馴染ませていく
大切なのは保身
常になにかを警戒していた日々
大人を実感したこと
私も一端に捻くれた少女時代を送っておりました
大人は私をわかってくれない、とかなんとか
でも、こうして大人になってみてよかったなと思うのは、友達を自由に選べることです![]()
というか、選ばなくても良くなったこと
クラスの班分けのために、無理やり友達ごっこしなくてもいいんです
選ばなくても良くなったら、本当に気を許しあえる仲間だけが残りました
私の場所といえるコミュ二ティ![]()
確かにそこでは安心して泣いて、笑える![]()
私も「泣く大人」になりました
- 泣く大人 (角川文庫)/江國 香織
- ¥500
- Amazon.co.jp