誕生日 | once again

once again

I want to start it again from the beginning.

すこし蕾多くて
ゆっくり花開くように
選んだ小菊を抱えてお墓参り
久しぶり
揺れるロウソクの炎に
線香の香り


ねぇおばあちゃん
今日は誕生日だね
99歳の誕生日に
小さな花束とケーキでお祝いして
まだまだ頑張るって笑った
あの日から10日過ぎた朝
静かに永遠の眠りについた
随分と年月は過ぎて
寂しさも悲しみも遠くなったよ
わたしは笑って今日がある

お彼岸のおはぎは
作ることもないけど
そうだね
いつかのお彼岸までには
用意できるようになりたいな

嫁にくるまでは
綺麗な白い手だったんよ
って
節くれだつシワシワの手を
ため息ついて眺めてた
早う寝んさいと
付き添うわたしを気遣って
無理しながら灯りを消した

ねぇおばあちゃん
夢の中で心配してくれたよね
わたしは大丈夫かな?
ちゃんとやっていけるかな?
誰とでも
上手く付き合えるわけじゃない
苦手な人も分かり合えない人も
居て当たり前
否定してはいけない
誰かじゃなくて
自分が自分を認めてやらなきゃ
先へはゆけないもんね

ねぇおばあちゃん
わたしも静かに穏やかに
息を吐き切って逝きたいよ
あの日のおばあちゃんみたく

風に揺らぎながら
白い煙が空に向かう
暖かく明るいお彼岸の朝だ
おばあちゃん
お誕生日おめでとう