lonelystorys3
「あっ、天野(

)先輩
」
リンが前方に見える人影を見て走っていった。・・・あれ・・・?疲れてたんじゃ・・・。でも、天野先輩だもんな・・・。リンが最も尊敬していてリンにとっての一番の人・・・それは天野 璃菜(
)先輩。3年生だからもうすぐ引退してしまう。天野先輩は、ウチの陸上部のトップで去年、府下大会で12位だった。2年生で府下大会に出られたのだから、今年も期待されている。凄く人懐っこくて適度に優しくて悪いところはちゃんと指摘するし、笑いも含ませたりするけど凄いしっかりもの。・・・大まかな天野先輩の特徴。天野先輩からは、ピンク色の風が吹いていたり、青い氷が降って来たりする。そんな天野先輩がリンにとっての一番。私は、どう頑張ってもリンの一番にはなれない。天野先輩が居るから・・・。別にそれはそれで・・・もう承諾している・・・とゆうか・・・。
「ワォ、稟香
」
笑顔でリンを迎える天野先輩は凄く眩しい。天野先輩は、リンより1cm程背が低い・・・といっても高い方だと思うけど・・・。
「お久さしぶりです、先輩
」
嬉しそうに天野先輩に話すリンに天野先輩が突っ込みを入れた。
「何をっ。稟香が部活、休んでるんでしょ??璃菜は、毎日来てるって
」
リンがニッコリした。
「先輩が来てるんだったら、あたしも部活来ます
」
先輩がアハハと笑う。
「ねえ、みんな聞いてよ?稟香がさぁ~、璃菜が部活来たら自分も来るってさ!ホントだったら凄いよね?」
リンはムキになっている。
「ホントですって!先輩、信じてくださいよ~!んじゃあ、先輩、部活行くときメールしてください!メルアド、教えますからっ
」
上手い・・・。先輩は、毎日来てるってば・・・といいながら、リンが言うメルアドをメモに写していった。羨ましい・・・。私は、リンのメルアド知ってるけど・・・天野先輩と私とではリンにとって価値観がきっと違うだろうし・・・。
だは~
今日は、部活の後に3年生の先輩方へのメッセージ(?)とかいうものを書きました
それ自体は悪くないことなんですけど1年の子がみんな、凄いデコるんです
・・・何にも取り柄が無いし、デコり、苦手なロンリーにとっては災難でした~
頑張るしかないっすね
・・・あっ!でもそれを先輩方が見たらどう思うか・・・ギャー、考えたくない~
また独愚痴になってましたゎ・・・すんまそん・・・
・・・でっ、でも独愚痴ばかりになりそうですし・・・
lonelystorys2
リンとは、中学の入学式の時に知り合った。だから、そう長い関係じゃあない。それも、困った出来事から始まった。リンが私の前に立っていて私はどうしても前が見れなかった。右横、左横から首を突き出して頑張っているウチにリンが気づいた。
「ぁ・・・ごめんなさい
」
そして、リンも右横、左横に身体を揺らしてくれたんだけど、それが丁度私の避けるリズムの同じになって・・・。結局、2人で笑ってしまっていきなり校長に睨まれるハメになった。今では凄く懐かしい事だけどあの時は凄く焦った。私は、クラスもリンと一緒になれるかと思った。でも私は、1-1で教室を見渡してもリンが居なかった。そして、入学始めからずっと教室に来ていない仲島 稟香という子の席が私の隣・・・。そのとき、リンの名前を知らなかった。でもある日、リンが来て其処に座った時、目が丸くなった。
「今まで何処に居たの
」
興奮して聞く私にリンは無表情のまま言った。
「京都」
私が不思議に思っているとリンが呟いた。
「おかんが死んで葬式に行っててん。」
私は、申し訳なくなって謝った。リンがニカッと歯を見せて笑った。
「ええねんって!あたし、おかん、嫌いやったし!」
そういって笑いながら涙を拭くリンに私は居た堪れなくなった。リンはポツリポツリと自分の事を話してくれた。
「あたしな、おかんと2人暮らしやってん。父親は何処に住んでるんか分からん。何か、おかんの葬式には来とったけど。だって、あたしを引き取ります、も何にも言わへんもん。それであたしが1人暮らしになると思いきや、父親の女の方があたしを可哀相に思ったらしくあたしとおかんの家に住み着いてん。そんで父親、逃げるし。女、泣くし。でも可笑しいよな。その女、ウチに居るし、それで成り立ってるし
」
リンは一呼吸置いて言った。
「ごめんな。あたし、関西弁やし分かりにくいかもしれへんけど元は関西人やから。たとえ、トーキョーに住んでてもな
標準語はあたしには向かへん。そう思わん?
」
私は、リンの複雑な話に目を白黒させていたけど、リンの視線に思わず頷いてしまった。今、考えれば美人のリンとアンマッチな関西弁の方こそ向いてない。
