連休中、区民センターで

花を描く会のグループ展を偶然見かけました。

 

花に興味があるわけではないのですが、

母がダイの花好き。

「母の日」も近いし

土産話にでもと思って入ってみました。

 

水彩画で25点くらいありましたが、

どれをとっても素晴らしい作品ばかり。

中でも3点くらいはかなりの腕前!

(私が見るかぎり(笑))

 

それぞれの花に寄せる思いが

しっかり伝わってきましたが、

一番心惹かれたのは、

指導されている先生でした。

 

先生の作品も展示されていたのですが、

それが良かったということではありません。

私が感動したのは

その目立たない、奥ゆかしいたたずまいです。

 

先生があの場所で目立ったら

生徒さんたちは二の次になってしまいます。

こんな先生だからこそ

皆さんをここまで引っ張ってこれたんだなー

っと、妙に納得して

「世の中はコロナでも芸術は不要不急ではない!」

と言いたくなりました(笑)

 

 

ところで

前回は南北の“大谷村”の謎(⁉)でしたが、

問題は“おおや”という地名です。

 

その文字通り

「大きな谷」なんでしょうか?

世田谷、渋谷、日比谷、四谷など

“や”の付く地名は都内にも多くあります。

 

いつかも触れましたが

谷の地形だったとしても

関東に多い

“ヤト”とか“ヤツ”などと呼ばれる

丘や台地に入り込んだ小さな谷・・

そんなところだと思います。

 

でも、どういうわけか

都内は“ヤ”が多く

“ヤト”“ヤツ”は見たことがありません。

 

ざっくり言うと、同じ地形でも

“ヤト”は神奈川、埼玉に多く

“ヤツ”は千葉に多いように思います。

 

おそらく同じ地形のことだとは思うのですが。

 

一方、地名研究では

“ヤ”と言った場合、

水に関係すると言います。

 

江戸時代の「俚言集覧」という資料には

「江戸では草が茂り水がある所」が

“ヤ”だと記しているそうです。

 

関東、東北には

“ヤチ”(谷地・谷内・屋地・萢など)

という地名も多いのですが、

これは明らかに湿地です。

 

“ヤ”という言葉は

この“ヤチ”の略語なんでしょうか?

東北で“大谷地”

という地名を見たことがありますから、

もしかして・・・

 

実は私

南大谷も含め

都内の世田谷・渋谷などは

この湿地なのではないかと思っています。

 

前述の

丘陵に入り込んだ

小さな谷の場合もあるかもしれません。

というより、

こんな地形ならば

水が湧き出たり集まったりする場所です。

 

どちらかというのではなく、

“谷”と“湿地”

両方を意味しているのかもしれません。

 

南大谷は

地内を恩田川が流れています。

さらには

八王子の大谷町(北大谷)も川沿いです。

しかもその川は

なんと“谷地川”!

 

両方とも

湿地とは切っても切れない場所です。

 

山が多く、雨も多い日本です。

湿地はどこにでもあり

これを表す地名も言葉も

多種多様。

 

ということは

良くも悪くも

こうした自然環境と何百年も共に生きてきた・・

そんな証拠ですね。

 

ちなみに

大家・大矢・大屋などの地名もあります。

これらもきっと同じじゃないかなー

 

 

(東京都町田市)