ここ数年の不況のあおりを受け、自動車が売れなくなっている。特に利益率の高い3ナンバー高級車や趣味的要素の強いスポーツカーやクーペがそうだ。

日本のメーカーは売れない車種を淘汰したり統合したり、生産拠点を海外に移すなどの合理化を進めているが、それはユーザーから見れば選択肢を狭め、買い換えをためらうのだろう。特に「勝ち組」と目されるトヨタやホンダからスポーツカーやクーペが全滅している。この両社、F1に参戦して技術力を世界にアピールする肚だったが、直ぐに撤退するなど中途半端だった感は否めない。正直いって今のトヨタやホンダに魅力は感じない。名実ともに完全に「外国企業」になった日産もそうだ。

猫も杓子もミニバンやコンパクトカー、ハイブリッド車ばかりになり、クーペやスポーツカーがなくなったが要因だと思う。スポーツカーやクーペには見た目のかっこ良さもそうだが、運転する愉しさを味わえる魅力がある。それにミニバンやセダンにない夢やロマンがある。NSXやRX-7、S2000、MR-S、シルビア、レビン/トレノなどの一時代を築いた車は既になく、GT-RやZは高額車種でユーザーが簡単に手が入る代物ではない。マツダのロードスターが200万円台だが、それでも最大公約数以外のユーザーには見向きもされないのが現実である。またスポーツカーは保険料が普通のセダンなどに比べ高いのもネックだ。

そこで150万円前後で買えるかつてのAE86レビン/トレノのようなエントリースポーツの復活を待ち望む。1.5リッターで130ps前後のエンジンを搭載し、車重1トン前後のFRのMT車ならベストだろう。MTの他にMR-Sのようなシーケンシャルミッションも設定したらイージードライブ派にも受けるかもしれない。トヨタやホンダ、日産にその気があるとは思えず、マツダ当たりがやってくれそうな気がする。

マツダはRX-7やロードスターに代表されるようにスポーツカーを作らせれば天下一品なメーカーである。現行のRX-8は中途半端な印象が強く、スポーツカーとしては物足りなさを感じてならない。RX-7を復活させ、ロードスターも5ナンバーにダウンサイジングした方が良いだろう。

こうみると日本の自動車メーカーで車をドライブする愉しさと醍醐味を理解しているメーカーはマツダぐらいであろう。