2012 ロンドン オリンピック マラソンコースを走る。 | (帰ってきた)ロンドンを走るオヤジのブログ!

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ご縁あり4.5年ぶりにイギリスに戻ってきました。ランを中心に気が向くまま、当地での生活を綴ります。

2012年ロンドンオリンピックのマラソンコース (写真↓)が昨年10月に公表された。 バッキンガム宮殿前のMall起点の小ループ(3.571KM)を1周した後、大ループ(12.875KM)を3周する周回ルートで、バッキンガム宮殿、トラファルガー広場、ビッグベン、ウェストミンスター寺院、セントポール寺院、モニュメント、ロンドン塔などなど同市内の主要観光ポイントを網羅するルートだ。


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マラソンの距離が現在の42.195KMになったのは、1908年に開催されたロンドンオリンピックからだそうだ。 クーベルタン男爵の提唱で1886年から始まった近代オリンピックでは、もともとギリシャのマラトンからアテネ迄の距離である40KM(25マイル)で競われており、1908年のロンドンオリンピックでも、当初はWindor市内からオリンピックスタジアムのあるWhite Cityまで、40KMのルートが予定されていた。


しかし、当時の英国皇太子妃(Princess of Wales)の「Windsor城内にある保育園の下にスタート地点を移動させて、自分の子供達にレースを見せたい!」という(何とも我儘な)希望で、2.195KMが付け足され、その後それが正式なマラソン距離となったという歴史があるそうで、ロンドンでオリンピックマラソンが競われるのは今回で3度目(2度目は1948年)となる。


前振りが長くなったが、来年8月(女子は5日、男子は12日、何れも日曜、11:00スタート)に開催されるロンドン・オリンピック・マラソンのコースを実際に自分の足で走ってみた。


まず、スタートはバッキンガム宮殿前のMallという大通りだ。ここは、毎年4月に開催されるロンドンマラソンでのゴール地点でもある。写真左下は、スタート地点から後方を振り返ってバッキンガム宮殿を撮影した。右下は、進行方向を臨んで撮った。 今日は日曜なので、車の往来が止められて歩行者天国となっており、レース当日と同じ目線でコースを確かめる事が出来た。 ゆっくりスタートする。


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走り初めて間もなく、Horse Guard(近衛騎兵隊)とすれ違い(左下)、海軍門(同右下)を通り抜ける。ここまでは、車の往来はほぼ無く、走り易かった。


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トラファルガー広場にあるネルソン記念柱(左下)を左手に眺めつつ、右折し、Northumberland St.をEmbarkment駅方向に走る(右下)。


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最初の小さいループは、Victoria Embarkmentから、Westminsterを右折(写真左下)し、Birdcage Walkを直進し、バッキンガム宮殿前を左手に眺めつつ通過し、再びスタート地点を経て、大ループに入り、ロンドン市内の東部方向に進む。


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大ループは、Embarkment駅前から、Blackfriar駅前まで、Victoria Embarkmentをテムズ河沿いに約1KMを走る。ここは丁度テムズ河の流れが湾曲した部分に辺り、右手に「クレヲパトラの針」越しに、City方向を眺める事が出来る(左下)。Blackfliar橋の手前で、トンネルに入る(右下)。


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Queen Victroria St. を経て、Cannon St.に入ると、ドーンと鎮座するセントポール寺院(左下)が視界に飛び込んで来た。Newgate St.とEdwards St.の交差点を左折すると、いい感じの古い建物(右下)があった。


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地図によると、Edwards St. からロンドンウォール前の狭い小道(Little Britain)を走り抜ける設定なのだが、写真の通りかなり狭く、且つ90度に近いターン角度となっており、ここはコーナーリングが難しそう。(ランナーは写真右方向から車が駐車している通り方向に走るコース設定) 実際走ってみて、このコースはここを含めて結構鋭い角度で曲がる箇所が多い様に感じた。


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ギルド・ホール(ロンドン市議会議事堂)を通過する辺り(写真下左右)も隘路となっており、加えて3回ほど50M走っては都度90度ターンを強いられるコースはElite Runner達には結構辛いものになるかも。


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銀行、証券会社が立ち並ぶ金融街であるCityに入る。 英国銀行を右手に、旧証券取引所を左手に眺めつつ、Cornhill St.に入る。(↓) 平日だと、大勢のスーツ姿のビジネスマン達が忙しそうに行き交うCityも、日曜の午前中はこの通り閑散として長閑なもんだ。


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コースは、Cityを抜けると、Ledenhall Market(左下)を通過するのだが、ここは昔の市場で現在はお洒落なレストランや骨董品の店が立ち並ぶちょっと面白いエリアとなっている。 ここは路面が舗装ではなく、石畳(右下)。 今日の自分の様に、キロ6分程度のジョギングなら問題ないが、キロ3分弱で高速走行するオリンピックランナー達は、この路面の凹凸に足を取られないよう注意が必要だろう。



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モニュメントから、Cheapside St. を経て更に進むと、右手にロンドン塔が、更にその奥に特徴のある楕円形のロンドン市庁舎(左下)が見えて来た。 その先数百メートルで、タワーヒル(右下)に到着し、ここでコース通り折り返して、Lower Thames St.に進む。

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再びモニュメント駅方向まで戻り、ロンドン橋手前を右折し、少し勾配のある坂道に入ると、目の前に大火記念塔(モニュメント)が現れる。 余談だが、1666年の大火災ではロンドン市内の2/3が灰になったそうだが、火元は写真にある右ビルの横の通り(Pudding Lane)にあったパン屋だったそうだ。


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いよいよ大ループも終盤。 Blackfriars駅手前のWhite Lion Hillを駆け下りると、再びVictoria Embarkmentに入る。 暫く走ると、左手奥方向に、ビッグアイと、その先にビッグベンが見えて来た。 大ループ3周目のこの地点は、凡そ38キロだから、残り4キロちょっと。 この辺りにくると、先頭集団は相当絞られているかも知れない。


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小ループと大ループを一回づつ走り、合計17キロ弱、前後のハイドパークの区間を含めて30キロの心地良いジョグだった。走ってみての感想は、コース全体としては、フラット基調で厳しい坂道は無いが、前述の通り、狭い道や鋭いターンを強いられる区間が何ヶ所かある点と、距離は短いながら石畳の区間があり注意が必要そうな点が印象に残った。 


マラソンはオリンピックの目玉の競技。 ロンドン市内の観光名所を網羅したマラソン・コースは、TVで世界中に放映される筈で、これはロンドンの良い宣伝になるだろう。


気の早い話だが、マラソン当日、応援するならどこが良いだろうか? ウェストミンスターからバッキンガム宮殿迄のBirdcage Walkか、Mallにあるゴール地点付近だと、スタートからゴールまで4回は、力走する選手の姿を応援出来るので、良さそうだけど、恐らく皆考えることは同じなので、応援者で凄い混雑になるかもしれない。 秘密の応援地点を探しておいた方がよいかも。

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本日のRUN距離30KM、7月累積RUN距離60KM