ホリデーに行くと直ぐにどこの人種かわかる方法がある。

それは写真のポーズである。

これはエジプトに来て発見したのではなく、どこにホリデーに行っても同じ傾向に出くわす。

特に顕著なのが、ロシア人。

ポーズが凄い。ボートのデッキの先端で「私を見て」とばかりに自分を形づくる。芝生にマーメイドの様に横たわってポーズ。カメラ目線ではなくアゴを上げて明後日をみる姿。笑顔というより、セクシー路線。美人とか容姿は関係ない。ものすごいキメポーズなのだ。みんながみんなそうで、ロシア人の子供ですらオシャカには考えられないポージングなので、直ぐにロシア人だと分かる。


次に韓国人。

肌を全部覆って日焼けはしない。

彼氏が彼女の写真を取り続ける。写真の時だけ肌見せだが、真っ白である。なぜボートトリップに来るかと言えば写真の為だろう。

いざ海に入る時も両腕に小さな浮き輪、手には水中用カメラを持ち、重装備である。

辛ラーメンをボートに持ち込む強者もいた。

海に入らず、ひたすら男が女の写真を取り続けるカップルもいる。楽しい?と聞きたいくらい真剣そのもの。ロシア人ほどワガママではない分まだ好感がもてる。


日本人も分かりやすい。

女友達同士は写真で忙しく、夫婦だと荷物の確認で忙しそう。とにかく日本人は荷物が多い。子どもがいたりすると一日旅行もパパママどちらも荷物がたくさん。姿勢も正しく、帽子を被っている。

日本人も写真で忙しそうだが、ポーズが他と違う。

はにかみながらピースするのも日本人だ。


リゾートで特徴的なのはロシア語を話すモンゴリアンが多いことだ。場所は分からない、カザフスタンやロシアに近いアジア人と思う。一見見た目がアジア人で、丸顔、スタイルもポッチャリだが、目が透き通るブルーだったり、肌が白人の白さだったりする。不思議な組合せにハッとする。

有色人種でもないし、白人でもない。ロンドンでもあまり見ない。

おかめは完全なアジア人だが、どちらかと言えばモンゴル系なのでここではロシア語で話しかけられる。

エジプト人はアラビア語、ロシア語、英語を使うので、「何処からきたの?」と聞かれたら「日本」と言う。一瞬怯んだら笑顔で立ち去ることが出来る。日本語を話せないからだ。

「ロンドン」と答えるとたくさん話しかけられて面倒なことが分かった。


おかめが個人的にバカウケだったのは、旧市街のレストランの外にあるメニューを家族で見ていたら、お店の人が来て「何が食べたいの?」と言うので「◯◯とか△△」と伝えたら「ある、ある。」と即答されたが、信用できないので「どこに?」と聞くと、一生懸命メニュー内を探して「これこれ」と教えてくれた。値段もリーズナブルだったので「じゃ、お願いします」と言ったら、なんと!その店の先に連れていかれたのだ(笑)

「え?こんなことってある?」と爆笑していたら店の人が「同じ系列店」と言う。本当かウソかわからないが、どんなに用心深くしていても上をいくエジプシャン。結果として味も値段も悪くなかったけれど、そんな客引きもあるんだなぁ、と感心した。


因みに、エジプトは二つメニューがあるらしい。店に入る前に見せてくれる客引き用の値段と、値段を確認せずに入ってから出されるメニューの値段は違うようなので、きちんと入る前にメニューで値段を確認してから入らないとボッタくりにあうと聞いた。ボッタクリでも、ヤクザが出てきて、という値段ではないので観光地の値段程度と察する。


ロンドンだってそれは同じである。オックスフォードストリートのお土産はスーパーよりも質は落ちるし値段が3割は高い。だからこれは警戒というより、観光地のビジネスとして当然である。

日本人は旅行に行くとイザコザを避けたいがあまり、買い物に於いてさっさと言い値を出してしまうが、一回「その値段なら要らない」と言ってみる勇気をもってみることをオススメする。

ロンドンは、二重価格はないからその手は通用しないが、価格のない国に行ったらやってみる価値は大いにある。エジプトなら2回か3回は最低でもトライしたい。似たようなお店が五万とあるので「あっちの店はいくらだったのに」とか言えば最低でもその値段になる。こちらだけが真実である必要はない。


我が一家は写真が少ない。ロシア人や韓国人に気後れして写真を撮り忘れてしまう。

「今日より若い明日はない」んだった!

残りの数日、素敵な家族写真を撮りたい(笑)