今日はこのタイトルについて私なりの見解があるのでお聞きいただけますでしょうか。実はとっても役に立つ自信がある(笑)

なぜならユーモアってお国によってバラバラで、そして私が唯一身に着けるには限界を感じている部分だから。英語の学習ではなくそこで育たないと分からない。

英国は天気が悪いからかユーモアのセンスが非常に問われる。というのは、英国のユーモアはアメリカンジョークとは全く異なり、おそらくここが一番明らかに違う。

 

私の頭の中に英国人のユーモアを大きくカテゴライズしたら4つある。

  • 家族も交えて万人受け
  • Disasterous
  • Teasing
  • 個性の笑い飛ばし
一つ目は日本にもあるある系だ。子供も大人も一緒に笑える週末の8時辺りのテレビを想定頂きたい。
 
二つ目のDisasterousというのは、英国コメディで一番主流と言えよう。
ほんのちょっと噓をついた、ほんの些細な見栄、隠そうとした、みたいなことが雪だるま式に大災害になっていく笑いだ。私が大好きなクラシックコメディ Falty Towersなんかがそうだ。些細なことが結果大惨事につながって収集がつかない状態に展開してしまう。これは言葉が分からなくても半分以上笑える。そして、こういうクラシックなコメディで使われた言葉はよく会話にも用いられる。
 
三つ目のTeasing
これはちょっと日本人にはハードルが高い気がする。仲が良い相手にしか通用しない「からかい」のジョークである。例えば、ヒョットコの友達がパブに集合した時、たまたま濃いグリーンのポロシャツを着ていた。ヒョットコは即座に「これからガーデニングショップのアルバイト行くのか?」と声をかけた。(英国のガーデニングショップのスタッフは大抵緑のポロがユニフォームだ)ヒョットコ自身もスコットランド人だということで「ケチ」のジョークがたまに飛ぶ。最初に私が彼らのやり取りを聞いてた時は「失礼じゃない?」とちょっとドキドキしたが、仲が良いからこそできる笑いの取り方で、これは難しい。
 
最後の個性の笑い飛ばし。
言い換えるなら「自虐ネタ」。言葉の響きが好きではないので個性としたが、英国は障がい者のコメディアンが結構いる。何かが不自由なことが個性だからだ。
または、人種ネタ。これは自分の人種を笑いのネタにする。この国は多民族国家で人種差別には厳しいので、他民族や宗教・肌の色といったことを笑いに変えることはしてはいけない。ただ自分の民族・人種を笑いにすることで自分の文化を知らない人に認知してもらうという意味では有効だ。私が大好きだった番組 Little Britain。これは二人のコメディアンが思いっきり英国の多民族カルチャーを笑い飛ばした名番組だが、生憎現在では放送中止されていると思う。でも数年英国に住んでみると、如何に彼らの演じるキャラクターが秀逸過ぎて「ほんとそう!」と大笑いできる。英国文化の縮小版と言える。
 
日本にいた頃、お笑い芸人が大好きだった。日本はコンビが主流だが、英国はスタンドアップコメディ(一人芸)が殆どで、デュオ(二人組)の活躍はコメディアンよりもエンタメ(司会業)にボチボチいるかな、という程度。
当然ヒョットコはスコットランド人のコメディアンのジョークに爆笑する。ロンドン下町訛りのコメディアンだったり、彼らのウリは自分たちのバックグラウンドなので英語を理解するのが難しいときがある。未だにおかめは字幕が必要だ。
 
疲れたり落ち込んだりしたときは笑うに限る。自分が英語でジョークを言うのはなかなかハードルが高いが、彼らがどんなジョークを楽しむのかが分かればコミュニケーションにおいて一歩前進である。英国のユーモアを知ってからアメリカンジョークを聞くと大きなギャップを感じる。お腹を抱えて大笑いしながらジョークを飛ばすというよりも、シレっと真顔で絶妙なタイミングのジョークでクスっとなるのが英国っぽい。
 
近いうちに英国人と個性について違った角度からお伝えしたいと思うので、また読みに来てくださいね!