『今あなたに知ってもらいたいこと』 オノ・ヨーコ著 | 読書至上主義

読書至上主義

毎日1冊は本を買ってしまうワタクシの雑感です。

読書至上主義-オノ・ヨーコ
『今あなたに知ってもらいたいこと』 オノ・ヨーコ著


~書籍の帯より~

キラキラ生きるとは、自分を愛することキラキラ


キラキラどんなときも自分らしくいることが、私にはいちばん大事なことでした。

誰かのまねや、社会の要求に合わせた生き方をすると、

どうしても心が弱くなります。

どんな状況でも自分らしくあり続ける。

その一点で人はとても強くなれるものです。キラキラ(まえがきより)



25のエッセイから成り立っています。1つのエッセイはほんの3~4ページで、すごく読みやすく、でもメッセージ性はかなり強いです。様々なご経験が凝縮されています。


まず、冒頭の「弱者の立場」で、私は泣きそうになりました。

この年末、この本を読んで心底良かったなぁ~と感謝しました。70年以上生きたこの偉大な女性の言うことには、耳を傾けないと一生の損となりますよね!! 


というか、物事の本質として、同じことは誰だって思いつくのですが、オノ・ヨーコが言うから説得力があるのですよね。言葉っていうのは言葉自体の威力ではなく、“誰が発言するのか”なのだといつも思います。


“「大切な人を失い、世界中からバッシングされ、辛い思いをしているのに、あなたは、なぜそんなに強い人間でいられるのでしょうか?」

 よく聞かれる質問です。

 でも、私は決して強い人間ではありません。自分では弱い人間だと思っています。弱い人間には弱い人間の生き方があるのです。

 生きていくためには、いろいろ考えて、工夫して、自分のできるかぎりのことをしっかりやっていく。それでいいのです。”


つながり」という章より、一部抜粋します。


“ボストンで、世界初のフェミニスト大会が行われたときには素晴らしい体験をしました。……人が集まったとき、一人ひとりが何かの因縁でその場所に来ているわけです。一方、来られなかった人もいます。

 そう考えるとある催しに「来られた」ということは、それだけで大変意味のあることなのだとわかります。五年後に、まったく同じ人たちを集めようとしても、集まりません。同じ人たちが集まっても、実際にはみんな違っている。だから、集まりは、この瞬間だけのことなのです。

 そして、その瞬間によって私たちはつながるのです。ファミリーになるのです。

 この本を手にとってくださっているあなたもそうです。この本をあなたが読んだ段階で私たちはみんなつながったのです。あなたは、この本を読む前のあなたとは違うし、私もあなたとのつながりによって変わっているのです。

 みんな一人ひとりが知らないうちに、お互いに影響し合い、より経験深くなっているのです。”


いやあ~、ここを読み、月曜日の辻さんのライブで偶然会った人達の顔が思い浮かびました。大大大好きな男性や、ミポリンや、あと大阪からたった1人で来ていた、障害者の男の子。27歳で若い。脚が不自由な男の子とは、ミポリンとミポリンのマネージャーから「送ってあげてね」と頼まれ、親友と一緒に3人で外苑前~渋谷まで一緒に杖を持ってあげたりしながら、辻さんのことを語り合いながら、ゆっくり帰りました。「辻さんのライブ、年齢層高いですね」と彼が言ったので、「悪かったわね!」とムッとした私。だからなのか、「あのぅ~、お姉さん、ほしのあきにちょっと似ていません?」って彼が気を遣って言ってくれたので、それは死んでも絶対にありえないのですが、たったそのひと言でオバサンは彼から励まされました。えへへ、嬉しくて有頂天です。来年は綺麗になるぞ!(爆)


あなたが何かを得られたのなら、それは本物」より。


オノ・ヨーコさんは家に引きこもる子どもたちについて悲観していません。“その生活形態は、彼らの人生の一過程であって、家にいたからといって悪い人間に育つとはかぎらないですし、外へ出たから健康になるというわけでもありません”とのことです。社会はさまざまな過程をたどるので、今が本当によくないかどうかは、すぐにはわかりませんから、と。さすが、もっと神の視点で広い心で俯瞰しているのでしょう。


さらに、感動したので抜粋させて頂きます。


“「そんなことをするのは無駄なことだ」と言われても、あなたがそこから何かを得たものがあるのなら、それは無駄ではない。あなたにとって大事なことかもしれないのです。

 たとえば、あなたが愛する人と一緒にいて、

「いろいろためになることを教わった」

 というのなら、その愛している人が一般的にはちょっと変な人でもかまわない。誰がなんと言おうとも、それはあなたにとって最高の人なのです。

 世界中の人たちから「この人は立派な人だ」と評判の人でも、その人があなたに何も与えることができないのなら、あなたにとってその人はくずみたいなものです。”


最後に、こう書かれている部分がありました。


“人は、私を含め、みんな弱い存在なのです。そういう弱い私たちが一緒になって、お互い認め合い、愛し合う。それで初めて強くなることができるのだと思います。

…そして、この壮大な宇宙に一瞬であっても一緒に生きている、あなたの周りの人々に「わかっているよ」と言ってあげてください。

 こんな大変な時代に毎日毎日ベストを尽くして生きる努力をしているキミをボクは、「愛しているよ」って言ってあげてください。

 そして一緒に何がなんでも生き続けましょう。

 がんばってください!

 愛しています。”


もう、モンパルナスさんは、この本のおかげで上機嫌になり、年始早々すごく周囲の人々に優しくなれそうですアップ 義理ママも縁があって親子になったんだから、このご縁を大切にしないといけないですよねぇ~。どうしても嫁姑ってギクシャクしがちで……。


あの『ザ・シークレット』をも彷彿とさせる内容で、今一度背筋がピンと伸びました。いかん、いかん、ついつい、職場でも家族でも人との関係が煩わしくて邪険に扱ってしまいがちだった自分が居ます。あと、女性論も展開されていて、それは女性の私たちは必読です。いいですよラブラブ!


オノ・ヨーコさんの素晴らしい本、まだ読まれていない方は絶対に読まれることをお薦めします。

年始早々、もう嫌で行きたくない会社の嫌いな上司や部下にですら、愛や大きな広い心を持ち、自分が大人になって接すことができるようになれる本だと思います。

絶対にオススメです合格 シンプルで読みやすいので、1~2時間で読めるはずです。


それでは、この本を最後として本ブログを終了させて頂きますが……べーっだ! ネット上での生命体としては、ミクシィなどの「辻仁成」コミュニティには入るかもしれません(爆)。友人から招待状が来て、迷っています。うふふ。


人は人を失わない。一度だけ会ってしまえば、儲けもの。だって、それ以降は記憶の中でその人は一生生き続けるのですから

という江國香織氏の言葉に尽きます。

私も読者のみなさんを忘れませんし、ブログは今後も拝見させて頂きま~す。


ひょっとしてリアルな世界でお会いできたら、特に男性の方、その時はお互いにもう「失楽園」するしかないでしょうかねラブラブ!

な~んてチョキ