京都大の科学技術を事業化するベンチャー企業、ナノオプトニクス・エナジー(京都市左京区)は29日、鳥取県米子市で平成23年3月にも電気自動車(EV)の生産に乗り出すと発表した。大手自動車メーカー以外が、EVを量産するのは初めて。

 ナノ社は同日、平井伸治知事らと工場進出にかかわる協定に調印。日本たばこ産業(JT)が撤退する米子工場の跡地約7万4千平方メートルを取得し、改修や生産設備の導入などで5年間に約230億円の設備投資を行い、約800人の雇用を計画している。

 車種や台数は今秋に決めるが、当初は1台1千万円程度の高級スポーツカーを生産し、主に富裕層を対象に23年度から国内外で販売。27年度に約1千億円の売り上げを目指すという。

 ナノ社は平成17年に設立。天体望遠鏡用レンズの研究開発などを手がけてきたが、実際に製品の製造や販売を行うのは初めて。慶応大のEV研究を事業化したベンチャー企業のシムドライブ(東京都千代田区)に出資し、量産モデルを共同開発している。

 米子市内で会見したナノ社の藤原洋社長は、自動車業界の構造は、EVの登場で異業種からの参入が増えて大きく転換するとの見方を示し、「日本で最初に名乗りを上げた企業として、転換の突破口を開きたい」と意気込みを話した。

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