俺たちがCrowd Cutta Productions に入る時、本当は研修期間が必要だった。それがこのチームのルールであり、カルチャーでもある。
でも俺たちの場合は少し違った。
スケート以前からプレジデントのWesとは関係があり、ブラックカルチャーに対するリスペクトを、言葉じゃなく行動で示してきた。
その積み重ねが信用として認められて、
研修期間なしでチームに入ることができた。
それは「省略された」んじゃなく、すでに証明されていたから与えられた例外だったと思っている。
だからこそ、その例外に便乗する形で彼も研修期間なしでチームに入れたことに、正直、今も引っかかっている。
彼と一度、スケートに対する情熱について話したことがある。その時、彼はこう言った。
「僕は、あなたみたいにそこまで熱量がないんですよね」
「チームの服を着て、危なくないんですか?」
ブラックカルチャーの文脈であり、現実としてギャングも存在する世界。
その質問自体が悪いとは思わない。
ただ、その時点で俺たちは同じ場所を見ていないと感じた。
その後、彼は別のスケーターグループと行動するようになった。
正直に言うと、
「俺がそっちに顔を出せば、彼は戻ってくるかもしれない」
そう思って、俺もそのグループに顔を出すようになった。
でも、そこで交わされていたのは、俺が大切にしているカルチャーや背景を軽く扱うような言葉や態度だった。
それを聞き流すことが、どうしてもできなかった。
だから俺ははっきりと伝えた。俺はこのカルチャーが好きだということ。
そして、その場所から距離を置く選択をした。
それに対して、
彼から俺に向けて、何か言葉が返ってくることはなかった。
今回、オハイオのスケートパーティーに行き、
オハイオのチャプターの研修生たちから研修期間の事を耳にした。そこで改めて分かったのは、
オハイオの研修期間は、LAよりもはるかに厳しいということだ。
行動、出席、姿勢、コミュニティとの関わり方。
どれも中途半端じゃ通らない。
それでも彼らは正式なメンバーになるためにと自分に矢印を向けていた。
その姿を見て、正直、胸を打たれた。
問題は、研修期間がなかったこと自体じゃない。
その“重さ”を理解しているかどうかだ。
チームのユニフォームはファッションじゃない。
着た瞬間から、個人じゃなくチームを背負う。
時間も、行動も、姿勢も含めて。
来ない自由があるのと同じように、
着ない選択もリスペクトされる。
でも、着たなら覚悟が必要だ。
中途半端な気持ちのまま着るくらいなら、本気で向き合う人にその場所を譲るべきだと思っている。
本気じゃないなら、脱ぐ勇気も必要だ。
これは誰かを責めたい話じゃない。
カルチャーを守るための話。
ユニフォームや名前は、
“もらうもの”じゃなく、“勝ち取るもの”だから。
実はこの件について、チームのプレジデントとも話をしたことがある。
彼が別のスケーターと行動するようになり、チームに来なくなったことは、プレジもすでに分かっていた。
彼をチームに連れてきたのは俺だったから、
「俺から彼に話した方がいいのか?」と確認した。
その時、プレジはこう言った。
「何も言わなくていい。
長年この組織をまとめてきて、そういう奴は何人も見てきた。」
その言葉を聞いても、
正直、俺の中ではすぐに割り切れなかった。
日本人的な感覚かもしれないけど、男としての筋道や、義理人情の部分で、彼の行動がどうしても好きになれなかった。
そんな俺に、プレジは続けてこう言った。
「そんな奴一人より、お前がここにいることの方が大事だ。」
そしてこうも言われた。
「お前は西の人間で、彼は東の人間。育った場所も、価値観も違う。数年の付き合いで、すべて分かり合えるわけじゃない。合わなかった、それだけの話だ。」
それは、俺たちの中でも普通にあることだ、と。
同じカルチャーの中でも、東西南北、地元が違えば、
合う奴もいれば、合わない奴もいる。
その言葉を聞いて、少し肩の力が抜けた。
そんな中途半端なやつは俺は嫌いだ。
このノリが嫌いとか文句言うなら自分の意思で去る行動をとるべき。メンバーが集まる曜日のリンクに参加しない、行事事にも参加しないのが答えだと思う。皆んなが行かない曜日を選んでリンクに行ってスケート。それは去ったんじゃなくて避けてるだけ。去る事も出来ない半端なやつ。
あなたならどうする?