昭和で貧乏臭い夏の味・・のすじいの昭和追想 | のすたる爺の電脳お遊戯。

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北国の港町に生息する莫迦親父な生き物が
日々の手遊びを時に駄文で綴り
また戯れ絵で遊ぶ、泡沫の如き代物。

凄まじく安っぽい駄菓子屋のアイスキャンデー

今、なんとなくあれが喰いたい衝動に。

 

1本20円とか10円の頃のもも太郎とか

20円のプラカップの白アイスとか

同じく20円のコンドームみたいな奴に入った

正式名称たまごアイス、小生の周囲の餓鬼の間では

乳アイスと称してたちょいと異様なあれとか(笑)

思えば小学校じゃあの乳アイス一時期禁止だったな。

 

吸い過ぎて割れてゴムが喉にひっついて

呼吸困難で絶息しかけた餓鬼が居て・・噂では・・

 

大学時代に授業抜け出して遊びに行った巣鴨界隈

都電でちょいちょい通った雑司ヶ谷の鬼子母神

あの辺り、妙に江戸と昔の東京の家並みとか残ってて。

 

ちょいとした森、路地のどん詰まりの稲荷のほこら

そんなもんの中に如何にもな駄菓子屋があった・・

 

そこで喰った名も知らぬメーカーのソーダアイス。

 

多分下町の町工場の製品らしく包装がちゃちで

キャンデーの木の棒も真っすぐ刺さってないような

一本喰うと舌が青く染まる合成色素たっぷりの奴。

 

 

・・これ食ってすぐKISSするとさあ

   リアル=青い体験=だったりしてなあ・・

 

そう言って笑った莫迦せんぱぁいに

其れでも何処か真顔でさっきの神社の裏、行きますぅ?と

少し怒ったように応えてぺろっと出した・・

あの娘の舌も妙な青色に染まって居た夏の終わりの午後。

 

太陽が妙に眩しかった気がするよ・・今より数倍・・

 

 

あと、盆のころになるとふと心太(ところてん)とか

新潟ならいごねりとか食いたくなる・・

 

中でも記憶に残ってんのが愛玉子ってえ

台湾の冷菓、ある種の植物漢方ゼリー(笑)

東京は上野、下谷か谷中、根津あたり

古くから此の怪しい食い物扱っている店に

大学時代結構な頻度で通ったからだが・・

 

少し植物くさい微妙な食感の寒天もどきの上に

かき氷の黄色いレモンシロップ掛けた不思議系食い物は

妙に小生の好みに合ったというか、嵌った。

 

最後は当時つるんでたチビでぶを連れていき

少ないバイト代はたいて食わせてやった記憶がある。

おんなってのは痩せたいといいながら

好きだと思ったものは結構食うのだなと

ある種の真理(笑)に気づかされたような気も。

 

プレーンなその謎ゼリーの上に餡子のせた奴や

さらに高級なアイスクリーム付のクリームあんみつもどき

小生はレモンシロップだけの奴が時代臭くて好きだったが

これは寒天だから太らない、とか力説して食ってたな(笑)

 

 

ぴあやあんぐるの別冊片手に電車地下鉄バス・・

それ以上にほっつき歩いて食べた安くておいしいもの。

 

B級グルメなんてえ言葉ができるはるか前の昭和の。

時に夏になると思い出す、それは至福の記憶だったりする。

 

通販の出来合いは紛い物が多いんだよなあ・・愛玉子。

 

確かバーミヤンに在ったかなあ・・食いに行ってみようか・・

遠くなる昭和を思い起こしたりしつつ、ふらふらと。

 

 

 

 

 

 

 

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