走馬灯とは言わないけど
このマンションに内覧に来て
結婚して良かった
毎年毎年幸せになってく
そう思った

元夫のことは好きではなかったけど
愛されてることで満たされてた
お姫様になったようで👸
それから赤ちゃんが生まれ毎日大変だったけど
この子は宝物
そう思った


マンションを買って引っ越してきたものの
私はまだ24と若くて
長女を公園デビューさせた時に
お母さん連中の一人が放った一言は
「赤ちゃん本舗のお洋服ね!」だった
確かにそうですよ、赤ちゃんはすぐ大きくなるので
赤ちゃん本舗で買った洋服を着せてますキョロキョロ

意図するものがハッキリ分からなかったけど
見渡してその公園にいる子供たちの服装は
確かにブランド服ばかりだった

ファーストシューズはミキハウスがいいわよ、
よちよち歩きの子供が躓きにくい設計らしいの

へー、そうなの?
ショボーン私何も知らない


マンションのローンのやり繰りだけで大変だったけど
娘に恥はかかせられないし
そんな設計の靴なら高くても書いて娘に履かせたい








今思えばバカバカしい
だけどまだ若くて周囲の先輩ママや
年上のママ友を見て見よう見真似で必死だった
仕方ないね
今の私なら知識もあるし
失敗した経験や一度は良いものを手にした経験があるからこそ
そんなことをしようとは思わないけど
当時は若くて貧しい家庭に育ったことから
自分の娘の衣類も周囲に合わせて高価じゃないと恥だと思った



そんな出来事から奮起して
背伸びして
他にもお金を使って楽しいことを沢山すればよかったのに・・・



このマンションでの生活の半分以上な見栄だった
だけど家に子供らと過ごす時間はホッとできて楽しかった

あの愛しい時間はもう戻らない
だったらしがみつく理由はない

半信半疑だよ
ここを出て行かなきゃいけないなんて

愛されてた時間
子供らが愛しくてたまらなかった
あの時間をここで過ごした

もう誰もいない