私ろりこにはコンプレックスがひとつもない。

普通の人がどれくらい持っているのか知らないけれど。

いま辞書で引いたらコンプレックスとは自分が人より劣っている感情。だって。おお!さすが辞書。

背が人より低いがお気に入りだし、ほっぺは赤ら顔だがそれもまぁ許せるし、二の腕はかなりブツブツだけど、まぁほら大根おろせるかもしれないし。

だから何を指摘されても罵られても何も思わない。すてきろりこ!自分がかなり大好きなんですねぇ。

けれど、ひとつだけ身体的にいじってほしくない場所があった。

前歯です。最初に噛み切るでお馴染みの。

私はものすごく歯が弱く、すぐ虫歯になる。入院したことがあるくらい弱い。歯医者さん通いは永遠に終わらず地獄だ。

そんなこというと歯の磨きが甘いだのなんだの言われるのですが、そうでもない。普通だ。そこまで悪くない。

まぁ全部私が悪くないのかと言われたら違うけどさ、まぁ落ち着いてくれよ。

前歯は25歳まで少しまがってるかなーという程度だったのだが、歯科医のブログに前歯が曲がっている芸能人の例でのせられたり、人に指摘されるようになった。なんかわかんないけど、今まで感じたことのない嫌なジャンルで苦痛だった。

マネージャーにも言われ『いや、治したいけど金ないんですよ。そんないうんだったら金もらっていいですか?差し歯いれるんで。』というセリフを言った。可愛げがゼロだ。こわいよー。

いじられて笑って返せないことがはじめてのことだった。

差し歯は、なかなかハードルが高い。お金も高い。けど人前でる商売であまりにも曲がっていたので、えいやーとやりました。そして。

まだ仮歯ですが天国です。笑える!なにも気にせず!幸せ!

指摘されて、怒ってごめん!みんな!マネージャー!すみません!

まわりの人に、指摘され続けたのでえいやーって前歯を治せた。29歳。

たくさん年をとると誰も指摘や注意をしてくれなくなる。その時がとてもこわいなぁ。

一生指摘してください、一生指摘してください、一生いじってください。