こんにちは
昨日はついに、楽しみにしていたこちらの公演に行ってまいりました!
調布国際音楽祭2022
鈴木雅明×岡本誠司〜深大寺本堂に響くバッハ〜
今年2回目の遠征。
移動に往復8時間もかかるので、演奏会以外も色々と楽しみたい♪
早めに到着し、まずは深大寺の散策をば。
街の喧騒から離れてガラッと雰囲気が変わる参道へ。
寺院の跡地に建てられた深大寺小学校の石垣の規模がすごかった。
深大寺の敷地内へ。
国蝶の「オオムラサキ」の幼虫が飼育されています。
保護色ですが、よく見ると何匹も見つかりました。
ツノがついてて可愛らしい。
本堂でお参りしてると、中からチェンバロとバイオリンの音が聞こえてくる!
偶然にもリハーサルを少しだけお聴きできて、きゃあきゃあ喜ぶ私たち(笑)
少し空いてる窓からは、椅子に座るスタッフさんしか見ることができませんでした。
散策とお蕎麦やさん探しにとても役に立ったMAP。
チケットの受取方法を誤って配送にしてしまい、チケットとともに送ってくださったものです。
お蕎麦やさんはいっぱいあるので、どこにしようか迷います。
座席からの風景がよいところにしよう!と「青木屋」さんに入ることに。
私はとろろ蕎麦、お向かいさんは天盛り蕎麦。
もちもちとして美味しくて、かなりお腹いっぱいになりました。
池にはカルガモが泳いでいて、窓から涼しい風が入ってくる気持ちの良いお席でした。
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開場は14時30分。
エリア別の座席で指定席ではないのに、チケットに番号が書いてあるのは何のため?と思ってましたら、待機列の整理番号でした。
私はSS席の2番でして、好きな席選び放題😆
最前列がスポンサーさんや深大寺のご招待席、2列目が一般客の席になってました。
2列目でも舞台はすごく近い・・・!
譜面台までの距離は5mほど・・・?
本堂では私たちは写真撮影禁止でしたので、岡本さんのツイートのお写真で中の様子をご覧ください↓
岡本誠司/Seiji Okamoto@seiji_vn
調布国際音楽祭@cmf_pr 深大寺での鈴木雅明さんとのデュオ公演、贅沢な時間でした‥ 雨天のお寺×プレーンガット弦×顎肩当て無し×415Hzでのバッハ、チャレンジングな1時間であったことは間違いないですが、また修行/修業を積んで… https://t.co/0FWbasQujN
2022年06月22日 23:24
中はガンガンに冷房が効いていました。
長袖のカーディガンを持ってきてたけど、それでも寒い。
楽器のコンディションのためだとアナウンスがあり、納得しました。
梅雨の真っ最中で、外は雨。
音程が安定しにくい、プレーンガット弦とチェンバロのためなんだね。
いつもの楽器にプレーンガット弦を張り、弓はバロックボウ。
顎あてと肩当てなし(楽器の裏にちいさなクッションのようなものが付いてるのは見えた)、A=415Hzのチューニングによる、本格的なバロック仕様で望まれるとのこと。
2日前にあげられたツイートのお写真を見て、使ったことも実物を見たこともない装備の数々に、楽しい疑問が次々にわいてきて興味津々🔥
岡本さんへのリプで質問攻めにするのは自重しまして、プレーンガット弦を使ったことがあるというチェロ弾きさんを質問攻めにしてました(笑)
・バロックボウはスクリューがないけど、どうやって弓毛を張るの?
・黒い弓毛もバロック仕様なの?
・E線にアジャスターがなく、黒いチップのようなものが挟まれてるけどそれで微調整するの?
・巻線の弦とは音色や弾き心地はどう違うの?
・G線だけプレーンガット弦をやめたのはなぜ?←これはご本人じゃないとわからない(笑)
かわりの赤い弦は何の弦?
道具にばかり興味津々、そして電車の乗り換えばかり予習してて(新宿駅コワイ)
肝心の曲の予習ができず💦
1曲目と3曲目は初めてお聴きする曲となりました。
演奏前に、住職のご挨拶。
そして、天台声明の詠唱がありました。
高校生くらいのまだあどけない風貌の若い方を先頭に、6人のお坊さんがしずしずと入場。
節回しのある詠唱の合間に打楽器のようなもの(名称がわからない💦)が打ち鳴らされ、不思議な音楽を聴いているようでした。
焚きしめられたお香の香りがなんとも心地よい・・・
休憩後、いよいよお二人の登場。
鈴木雅明さんが主に曲の解説をされつつ、お二人の楽しいトーク。
様々な様式の4つの曲のプログラムがはじまります。
「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタBWV1021」
「通奏低音」とあるから、この曲のチェンバロは「伴奏」なんだね。
あの、ヘ音記号の楽譜に謎の数字が打ってあるやつ(ドッペルのスコアで見かけたけど何がなんだか・・・)。
演奏直前にも入念に調弦。
アジャスターのないE線は、なんとペグだけで合わせておられました
(私がやると永遠に合わないか、回しすぎてバチンと切っちゃうやつだ・・・)
最初の一音からピッチの違いがわかりました。
高いと煌びやかな音になるけど、低いとちょっとくすんだような・でも優しく繊細な音色。
低音にざらつきがなく高音でもキンキンしないのが、ガット弦の特性なのでしょうか。
それと、弓が短い! バロックボウってそうなの?
まるで子供の分数弓のよう。
てか、曲を聴くのに集中しなさいよ、私!
ワクワクしすぎて、聴くのと見るのに忙しいよ(笑)
バロックの装備で演奏に望まれたのは、どこまでもバッハの当時の演奏に近づくためなのよね。
この会場は日本家屋だけど、きっとこんなこぢんまりとした部屋で演奏されてたに違いない。
この日の演奏も、大ホールじゃなくてお寺の本堂くらいのスペースがふさわしい音色と音量なのだろう。
金色の装飾がたくさん吊り下げられた堂内は、ちょっと派手すぎる気がするけども。
曲からは、もうちょっとモノクローム寄りの風景を思い浮かべてました。
例えば、ドキュメント映画「大いなる沈黙へ」のグランド・シャルトルーズ修道院。
モダン楽器とピアノで演奏されるバッハよりも、バロックの仕様(今回は楽器はモダンですが)+チェンバロのほうが、より神々しく清浄なバッハの曲に合うような気がします(←個人的な好みかも?)
「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 BWV1001」
好き! 特にフーガ
バッハが当時、ヴァイオリン1本で演奏するフーガを作曲したのは画期的なことなのだとか。
無謀にも譜読みを試みたことがありますが、もちろん難しすぎて弾けません・・・
秘密基地(JNOの練習場)にこもって練習されてるお写真に、バッハの自筆譜と思われる楽譜が写ってました。
え、これ見て弾いておられるの!?!?!?!
単なる巻末付録かと思い込んでました・・・(パラパラっと見ただけの素人な私😅)
元から込み入ってる楽譜が手書きだと、なにがなんだか
たくさんの音が重なる部分も、やっぱりガリガリしないのね。
モダン楽器の演奏で聴き慣れた音とは、確かに違いました。
バロックボウだと4つの重音は分けずに弾けるのか?という都市伝説は確認し忘れ(笑)
(多分、分けて弾いておられたと思ふ・・・)
「フランス組曲第6番BWV817」
鈴木雅明さんのチェンバロソロのターンです。
もともとバッハは「フランス組曲」という曲は作曲してないという衝撃のお話から。
「イギリス組曲」があるならと、バッハのお弟子さんたちがいくつもの舞曲を組みわせて「フランス組曲」としたのだそう。
鈴木さんのご自宅から運び込まれたチェンバロは、黒地に和風の柄が施されていてお寺にぴったり馴染んで見えました。
生でチェンバロのソロをお聴きするのははじめてかも。
バッハはやっぱりピアノよりチェンバロのほうがしっくりくる!
舞曲なので、以前動画で見た色々な「バロックダンス」をぼんやりと思い出しつつお聴きしました。
新たな疑問
・ピアノとチェンバロは、弾き心地はどれくらい違うのですか?
(もちろん触ったことないです・・・全然別物だよ!という噂は聞きます)
ああ、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう
もう最後の曲になっちゃった。
「ヴァイオリンソナタ 第6番 BWV1019」
1曲目は「通奏低音」としてのチェンバロと・旋律楽器のヴァイオリンのための曲でした。
4曲目は「オブリガートチェンバロとヴァイオリンのための」曲なのだそう。
1曲目とどう違うのか、という鈴木さんのお話。
当時、旋律楽器2つとチェンバロのバス(伴奏)による「トリオソナタ」がよく作曲されていた。
それを、旋律はヴァイオリンとチェンバロの右手が担当し、左手はバスを担当することで「トリオソナタ」を2つの楽器で演奏する形にしたものなのだそう。
音がピアノほど保持できないチェンバロは、忙しく動き回る曲の方が合ってて華やかな気がします。
ヴァイオリンとの絡みも息ぴったりで、聴いててとっても楽しい曲
途中、チェンバロソロののみの楽章が挟まれるのも特徴的。
チェンバロが「伴奏」じゃなくて、ヴァイオリン と対等な活躍が華々しい曲でした。
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演奏会終了後は、以前アンサンブルオフ会でもご一緒したフォロワーさんと合流してカフェ女子会。
私の新幹線の時間のせいで、ゆっくりできなくてごめんなさい。
まだまだ話したいことは尽きなかったけど、次は楽器持参でお会いしましょうと約束してお別れしました。
前日の健康診断で、体重の最大値を叩き出したことを顧みない夜ご飯(笑)
食べてばっかりでの1日ですねぇ。
食べて・歩いて・聴いて・見て、充実の楽しい弾丸ツアーはこれにておしまいです。
ここまでお読みいただいた皆様、長文におつきあいくださりありがとうございました🙇♀️