2016年の9月、彼女は夜のバーでの仕事をやめて、昼の仕事に専念できるようになっていました。
その分、彼女と合う機会が増えて、お互いの家を行き来することも多くなっていました。
それなのに、この時期に彼女と一緒に撮った写真はあまり残っていません。
恐らくそれは、彼女と会うことが特別なことではなく、日常になったからなんだと思います。
今にして思えば、その日常こそが掛け替えのないものだったのだと身に沁みて感じます。
彼女との同棲を決めたのはこの頃です。
以前に彼女からの相談を受け、「俺のお家に一緒に住もう」と言ったことを彼女は真剣に考えてくれていました。(彼女からの相談 ⇒ こちら)
彼女の住んでいる賃貸マンションの更新が来月10月でしたので、引っ越しは10月末にきめました。
来月から私の家で一緒に暮らすため、家具を見に行ったり、部屋の荷物を整理したり、色々準備を始めていました。
彼女は私と一緒に暮らすことをすごく楽しみにしていましたが、その反面、不安も高まっていました。
私のお家で彼女と一緒に過していたとある日、彼女から「やっぱり一緒に住むのを考えなおしたいの」と切り出されたことがありました。
「時間はかけてゆっくり考えようか。何も急ぐ必要はないからさ」と私。
「来月に引っ越ししないんだったら、一生一緒に住むことはないと思う」と彼女。
「え、それはちょっと極端じゃない?」と私。
「本当に私と一緒に住みたいと思ってる?」と彼女。
「勿論、そう思っているよ」と私。
「うそ、思ってない」と彼女。
「なんで、そう思うの?」と私。
「私にはわかるもん。あなたは私と一緒にいたいなんて思ってない」と彼女。
もう、私は絶句です。
「私は人を好きになっちゃいけないんだ」と彼女。
「そんなことないよ、そんなことない」と私。
「だってあなたは私のことなんて好きじゃないでしょ」と彼女。
「そんなことない。大好きだよ」と私。
「そんなのうそだよ。だって、私と一緒にいたって楽しそうじゃないもん」と彼女。
「君は俺と一緒にいて楽しくないの?」と私。
「楽しいよ。でも、あなたは楽しくないでしょ」と彼女。
「ううん、楽しいよ。思い出してみてよ、一緒に楽しい事を沢山してきたでしょ」と私。
「でも、私といると一人で飲みに行けなくて、楽しくないでしょ?」と彼女。
「それは関係ないよね?」と私。
「あなたは私と一緒にいる時だけよくしてくれるけど、それ以外の時は私のことなんて考えいない。忘れてる」と彼女。
「う〜ん、それはなんか違うんじゃない。そんなことはけしてないよ。話を戻すけど、俺は君と一緒に暮らしたよ。本心だからね」と私。
「私のことなんて想ってない。あなたはなにもわかってない。もういい。きらい!」と言って、彼女は私の家を飛び出してしまいました。
私は慌てて彼女を追い掛けて「ごめんね」って謝って、彼女のことを引き止めました。
こんなことが度々ありました。
彼女にとっては、私の断定しない物言いや、誰に対しても変わらない態度、リアクションの薄い口調がイライラの原因になっていたのかもしれません。
それと、彼女には何があっても自分のことを引き止めてくれると言う確信があったのかもしれませんね。
この時期、彼女も私も悩み、迷いの中にいました。