一人の男が、窓から見えるこの景色を変えたいと想うところから始まる。
その男は、不動産会社に通う一般的なサラリーマン。
携帯の機械音で目を覚まし、シャワーを浴びて髪を整え慌ただしく仕事に出る。
仕事を終えるのは大抵夜中という生活をして毎日を過ごしている。
男は『変わりたい』と想っていて、そして自身が嫌いだった。
お腹についた脂肪はもちろん。
上手く行かない仕事も私生活も苦しかった。
男は問題が身体や環境よりも、心にあることを知っていた。
だから、毎日『変わりたい』と想う、でも『すぐ変わらない』毎日を嫌った。
人の2倍給料を貰っても、普通の人が出来ない経験をしても、どれだけ物を買っても、家庭を壊しても、満たされない心が男にはあった。
ただ、最近男は気付き始めている。
この心は永遠に満たされないのだと
ただ、その行き着く先がみたいのだと想った。
これはどんな人にもある物語だと男は感じている。
ただ、人によって心の渇きが違うだけ、自分の気持ちに正直に生きれない人が多いだけだと。
もしくは、想うだけで、一歩が踏み出せない人が多いだけだと。
でも、踏み出さなければ見えない世界を男は知ってしまった。
踏み出したから、経験した後悔もある。
でも、その経験が男を変える。
そして未来も変わる。
そこに留まっていては、見えない未来がある。
だから、この物語は平凡な毎日から始まる。
男は想った『変わりたい』と、『窓の外の景色を変えたい』と…
