新明解主幹が認める小型国語辞書 | ことばとくずかご。

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大学院のときに勉強した辞書や社会言語学のことを

忘れないうちに記録しておこうと思います。

いきなり話が辞書に戻ります。や、でもつながります、コーパスとは。
部屋を掃除していたらいろいろ出てきたので。
画像がないのが残念だけれど、
山田忠雄氏が認めた辞書に以下の2冊があります。
学習資料研究所
新しい漢字と国語の辞典 (1953年)
時枝 誠記
例解国語辞典 (1956年)

「例解」とつく辞書はいくつもあるけれど、

これこそ「例解」なのです。

『新しい漢字と国語の辞典』も。


『新しい漢字と国語の辞典』の序文の書き出しにはこうあります。

 

   みなさんは、漢字や国語の辞典を使ったことがありますか。せっかく辞典を引いてみても、

  さがそうと思うことばがなかったり、説明がむずかしかったりして、がっかりなさったことはありませんか。

   漢字や国語の辞典は、たくさんありますが、いらないことばが多くて必要なことばがなかったり、

  説明がむずかしかったりして、ほんとうに役にたつ辞典はすくないようです。そこでほんとうに、

  みなさんの勉強に役だつ、しんせつな辞典をつくろうと思って、この辞典をつくりました。

  だから、教科書・新聞・雑誌・単行本などからことばをひろいだしたり、説明をやさしくしたり、

  用例をつけたりして、いろいろくふうしました。きっと、みなさんによろこんでいただけると思います。


『例解国語辞典』のはしがきには、一語の意味は、ただそれだけを見ていたのでは「正しい意味がわからない場合が多い」

として、次のように書いてあります。


   これは、語というものが、語の連結した慣用句の中に、その意味が生かされているためである。

  私たち編輯員は、そのような言葉の実際について、特に細心の注意を払い、努めて実例を採集することを心がけた。


これこそが、コーパス。いま一般的に言うコーパスっていうのは電子化コーパス。

これまでの辞書編纂というのは、職人がこつこつ例を集めて(これがコーパスとなって)つくられたもの。

それを電子データとして扱えるようになった今、職人だけに頼らずとも、

設計をちゃんとすれば、大規模なコーパスを用意することが可能になったのです。

また、電子データとして扱えるようになった今、関連する見出しの相互参照も容易になり、

語釈の記述ももっと工夫ができるはずなのです。


それは英和辞典などではどんどん発達しているようですが、

どうやら国語辞典はまだまだ。類語辞典などももっと発展の余地ありなのですがねぇ。

どうしても、伝統的な編集方法から抜け出せないのでしょうか。

著者となる先生方がやっぱり伝統的な方たちなのでしょうか。

これではどんどん辞書離れが進んでいくとおもうのですが。

戦後、一般の民衆にもしっかりとした語彙力を、と願ってつくられた辞書よりも、

数歩後退しているのではないでしょうか。。。


もちろん辞書だけの問題ではなく、

国語施策がどんどん変な道を歩んでいるからかもしれません。

理由はどうあれ、損をするのは一般民衆である私たち。

損をしているという意識すらなくなっているのでしょうが。