コントラストの強い写真から色を取り除くと、見る人の関心は形や輪郭へと集中する。


優れた写真に必要なもの

①インパクトのある被写体

②ダイナミックな構図

力強い構図は被写体の特性を強調したり、被写体にまつわる物体にまつわる物語を伝えたりするのに役立つ。もし見る人が「心地よい」と感じる写真にしたければ、構図も目に心地よく、バランスのとれたデザインにしなければならない。

③効果的な光

④感情的な反応を引き起こす力強い


ゲシュタルト理論

個々の部分の総和とは異なる特性を備えた、全体構造としての形態やパターンを意味する。


脳はものを見たときに、複数の個別の要素としてではなく、一つの全体として知覚する蛍光がある。全体は、個別の総和とは別のものである。


プレグナンツの法則

人は共通点やまとまりのない断片的な情報を見たとき、そこに秩序や調和、対称性、単純さ、構造性を見出そうとする心理がはたらく。


6つの要素

①図と池

人は写真を見たとき、まとまりのある形とその周囲の部分とを区別しようとする傾向がある。前者を「図(figure)」、後者を「地(ground)」と呼ぶ。ポイントは、写真の中のどの部分に意識を集中するかによって、同じ対象が「図」になったり「地」になったりする。「図」以外のすべてが「地」と呼ばれる。「地」には、たいてい背景が含まれるものの、背景が「図」になることもあり得る。見る人の焦点が移れば、「地」も移るからである。写真を眺めているうち、「図」が水から岩、空へと変わっていく。同時に、それ以外の部分が「地」になっていく。


②類似

写真に写った複数の要素同士に、何らかの点でこうした関連性を感じられると、ある種の心地よさを覚える。「パターン」をとらえた写真の多くは、この法則に基づいている。

パターンの中で一つだけ違うものを発見したときにも、私たちは喜びを感じる。


反復とリズム

写真の中で形や色を反復させると、見る人に心地よい感じを与える。要素の間に調和と相関関係、ひいてはリズムと動きを喚起させる。ほかと違う要素を一つだけ加えれば、その存在を強調できる。これを「アノマリー(例外)」と呼ばれる。


③近接

私たちには、互いに距離が近い物や形を同じグループに属すると感じる傾向がある。たとえ形状や大きさ、種類が大きく異なっていても、「近接」するもの同士はひとまとまりに見えやすい。このグルーピング効果を利用して、個々の要素を互いに近くに配置することで、作品出しての意味をより明確にする手法がある。個々の要素は平凡でも、グループとしてまとめることで別の形として錯覚させることもできる。2つの被写体をフレーム内でかなり離れた位置に配置すれば、互いにつながりがない要素して認識される。


④閉合

互いに閉じ合って見えるもの同士がまとまって見えやすいことを「閉合」という。私たちの脳には、見たいものの「空いている隙間」を埋めようとする働きがある。欠けている細部を補うことで、完全なパターンや形として知覚しようとする。すると不要な細部は排除され、あるパターンとして認識される。こうした現象は、構図の中の複数の要素が、実際には離れているにもかかわらず、視覚的なつながりや連続性があると感じられたときに生じる。見た目につながりを感じられるように要素を配置する。そうすれば、実際には存在しない主観的な線や主観的な形が感じられる。「閉合」が確立し、主観的な形が見えるようになると、人はある種の喜びを感じる。また、簡単に知覚できないような多義性をもつ作品は、見る人との間に相互作用が起きる時間が長くなる。


⑤連続


私たちは、画面の中の似たような要素がはっきりとパターンを作り、それが継続していきそうな方向性を示唆されると、その輪郭(つまり形)がが続いていくものと感じる。この傾向を上手く利用すれば、異なる要素の間につながりを示唆したり、重要な被写体まで視線を誘導することもできる。


⑥対称性

私たちは目で得た情報を系統立てることで、できるだけ「対称性と安定性を備えて、簡潔で調和がとれ、一貫性と構造性と秩序のある」形として認識しようとする傾向をもつ。見たとたんに意図をはっきりと理解してもらえる作品にしたければ、きちんとした秩序を備えることが鍵となる。


ゲシュタルト理論に関連する現象

連続性

恒常性

過去経験の法則

出現

具象化

多重安定性


見る人の視線を導く

ふだんから2次元で文章を読んだりするとき、左から右へと読み進めていくのに慣れている。画面の右に置かれた被写体を、より長い時間、見る傾向がある。また、写真を見る人の視線は画面の下から上へと移動していく傾向がある。

風景写真では鍵となる要素を右上の方に配置するのが効果的である。


長方形の端に、長方形の短辺を一辺とする長方形を配置する。それによって生まれるラバットメントの線の上に人物を入れる。


三分割法

黄金分割

黄金螺旋

対角線方式


力強く見えるのは右から左への動きである。


集合写真を撮るとき、人数が奇数の場合が最も見栄えよくなる。


ピラミッド型に配置する。


単純で小さな形は、どんなものでも「点」として、人の目を強い力で引き寄せる。