「肌香(はだか)」――スケッチに残された画家の言葉です。大正時代の京都画壇に現れ、独特の妖しい女性像で話題を集めた甲斐荘楠音かいのしょうただおと。幼いころから歌舞伎に憧れ、女性の心をつかもうと自ら女形に扮して、それまでにない女性像を描き出しました。


伝統の中に革新を求め、西洋画の要素も大胆に取り込み、映画衣装の世界にも華麗に転身。あらゆる領域を自由に飛び越えながら、懸命に新しい美を探し求めた画家である。