[書評] プロの物書きを目指す人が読むべきおすすめの本.<旅行作家として生活する>


By Ino
Update 2016.08.03.

여행작가로 먹고살기(旅行作家として生活する)
임효정(イム・ヒョジョン) 著 / 왓북, 2016.07.25./ (ISBN 9791157270743)


物書き、作家として生きていくということの意味は何だろう。
生きていくことは人々の心配ことの一つで人生の関心事の一つである。なんといっても生きていくことが一番で次に趣味や娯楽なども楽しむのではないか。それで生きていくことに関するイシューは本になるし、ニュースになるし、隣人とのおしゃべりの話題にもなる。誰かは金をたくさん稼ぐことがいいと言えるし、ある人は楽しい人生こそいい暮らしだというかもしれない。その中で物書きで生きていく人々がいる。そしてその物書きを目指す人もいる。この本は物書きを目指す大勢の人々の中で旅行作家という職業にフォーカスを当てて詳しく説明している。

pp.4 マジで逃げたかった会社が実は隠れみのでもあったのに、もはや私に後ろ盾がちっともないことがやっとわかったのだ。

本の最初は旅行作家の業界に入る著者の話で始まる。多い会社員たちが逸脱を希望し、フリーになって会社からのストレスから避けることを夢見るだろう。その希望から始まる人生の挑戦が私を支えてくれた後ろ盾から一人立ちすることだという注意から述べている。普通の会社員はこつこつと時期になると払ってくれて会社の給料に拘束され逸脱できず、逸脱する希望だけを夢にて生きている。しかし作家という職業の面白いことは一人立ちしてもできるが、会社に所属していてもやれる。一見ずるいと思うかもしれないが、二つの職業で頑張っているひとは人はそれを営むためにせいぜい頑張っていると思うべきであろう。

pp.48 一日ずっと仕事に頑張って力が抜けたのに、到底、退勤後にはほかの作業がやれなかったんだ。この本のインタビューに参加してくれたキム・ビョル作家さんを見ると、会社で仕事してから退勤後本の原稿を書いたと言っているが、本当に尊敬する。普通の人とは違うと思うんだ。

 
先輩作家さんと話がしてみたいか。
この本は基本的な内容のほかにもあらゆる旅行作家のインタビューを載せている。またそのインタビューのボリュームがすごい。本を読むとき多く共感したところがこのインタビューのセクションだ。インタビューの質問と応答があまりにもおいしくできていて、まるで私がインタビューの現場で話している気がした。専業作家になるための過程、長所、短所、つらいことや生きていく方法など、入門者が、いや、もしくは作家という組織の外の人が気になる作家に対する漠然とした考えをやさしく説いている。インタビューの対象も旅行作家に限らず、兼業作家、旅行作家、旅行記者、編集長などいろんな分野の人のインタビューを載せている。インタビューのセクションだけでも一つの立派な本になれるほどだ。

 
pp.61 将来の希望を1志望、2志望、3志望のようにかくが、これがコンマ、コンマ、コンマはないでしょう。子供の時から職業は一つだけ持つものだと思ったのに…(旅行作家 キム・ビョル)

あなたは今何をしているか。学生。もしくは会社員。それとも定年を目の前にした公務員。誰でもいいから紙に文字を書く人なら必ず読んでほしい。この本は旅行作家にフォーカスを当てているが、前半はフリーライターという職業の希望と悩み、やりがいや苦しみなどについて述べている。フリーに関する本の内容は知れているといえるが、この本ではそれらの具体的な方法を提示している。ある悩みが生じたときは何をすればいいか、ある苦しみの中ではどんな方法があるかを教えてくれている。提案している方法が正解とは言えないかもしれないが具体的な方法を探せてない人には口火を切る提案になるに違いないと思う。
 そして本の後半は文章を書く方法と写真を撮る方法について述べている。この内容が充実している。文章を白紙に書くのがなにが難しいと思うかもしれないが、私にだけの日記と人が読む文章は違うことが学べる。漠然と違うのではなく素人の作家という意識でのブログの書き込みや、SNSの書き込みすら「日記」に過ぎない可能性があるということだ。最近ネット上のニュースにたまんたまあるコメントが「日記はダイアリーに(記事の内容が貧弱か著者中心で記事にならないことの意)」ではないか。私が物書きをしているということを人に知らせるための文章は違いがあるという点を示している。なた写真を撮る方法の説明もまあまあの写真講座の本よりましだ。写真講座の本でないからもっとやさしく、基本的なところから説明されている。写真に興味があるがとこから始めればいいかわからない人も、この本をよむことから始めてはとうかと思う。

 pp.133 実状は白鳥のように水面の下で必死に足で水をもがいているのに、羨む人が多かったですよね。(旅行作家 シン・ヨンチョル)

 白鳥が川で漂うことを見ていると、優雅に見える。ゆかしい姿から私のあんな人生を生きていきたいと思う。しかしその白鳥も水面の下では必死に水をもがいている。その優雅な生きのために必死に頑張っているのだ。私たちも同じだと思う。一人立ちの過程で果てない努力と挑戦が人生をもっと優雅にするのではないか。そんな努力に大事なのは正しい方向に進むことであろう。英語がうまくなりたいと言って英和辞典のAで始まる単語から暗記するのはいらない努力が多いと分かっているのではないか。旅行作家を志望する人、ブロガーを志望する人、写真作家を志望する人、物書きを志望する人、みんなこの本で希望という光を見つけると思う。

*本書評は「글로 먹고 살기」の書評イベントとして本を受けて読んでから作成されました。