Editor : Ino
Date : 2016.03.28.

年を取るとわかって来る(韓国語版の訳) - 原題: Einfach schon, dieses Leben
Kurt Hock 著  / 배명자(ぺ・ミョンジャ) 訳 / 이다(図書出版イダ)、2016.03.30. / (ISBN 9791186827055)


私は豊かではないが貧乏でもない、派手な外車でもないが適当な私の車で出勤し、立派な家ではないが都市の小さなマンションに住んでいる。たとえ世の中で適当に妥協しても忙しい都市で何とか生き抜くとほしいものが一つずつ手に入って来る。それにもかかわらず退勤後帰りの道でぎっしりと詰まってるコンクリートビルを見てると、数数えない街頭を見てると、道路を横切るスカイウエーを見てると息苦しい明日の一日が心配になる。子供の時は貧しかったけど空を見てるだけで心配もなく幸せだったのに…。


 

「年を取るとわかって来る」という本の題目から、若い時代忙しく生きて大切なものを亡くした一人の年寄りの追憶かなと思った。副題も「若い時には知らなかった人生の知恵と幸の物語」ではないか。まるで今を頑張って生きている私に「周りを見てみろ、忙しい人生でもほかに大切なものも守らないと」と強要しているらしい。そのようにゆっくり本を開けた。

 
最初に見れる主題はこうだ。「今日も私は笑みで話す」。仕事をしていると本当に心にない笑みをする時が多い。私が生き残るための「営業用の笑み」だ。顔は笑っているが、中はむかついて仕方ない。しかし、この本は最初から本音の笑みについて話している。いや、本の意味の笑みがどんなものか頭の中に描いてくれる。一枚一枚読んでいると心が平穏になり私一人の世界で安楽な気持ちを感じられる。

この本を読むと忙しい都心で小さいが余裕が出る。私は夏休みの時、旅行より短い間どんな本を読むか悩む。普段読めなかった本を休みの時だけでも余裕をもって読むためにだ。暑い夏、影の涼しさに囲まれて楽な椅子に掛けて本を読みながら仮寝をすると本当に幸せだ。その時の幸せの笑みがこの本から読める。


*本書評はNAVERのカフェの「글로 먹고 살기」の書評イベントとして本を受けて読んでから作成されました。