11月12日、生まれたころから結婚するまで一緒に暮らしていた祖母(87)が亡くなりました。


昨日、やっと葬儀が無事終了しました。


もう彼是、3年ちょっと前から認知症が始まっていましたが、急激に認知症が進んだのは1年半くらい前でしょうか。ちょうど1年前、私が実家に行くとそこには嫁である母が介護でとてつもなく疲れていました。呂律も回っていない、片側の口角が曲がっていました。


これはまずい!と思った私は、母の負担を減らすため介護で受けられる助成金制度について市役所で調査を始めました。


若者が、「助成金」という言葉を知らないのであれば、60歳の母がそんな制度があるなんてもちろん知りませんでした。私自身、起業していなければきっと助成金なんてこと言われてもピンとこなかったと思います。


市役所では、助成金制度のことをご説明いただき、デイサービスに行く回数についてある看護師さんが説明してくれるとのことで別の場所に移動しました。


その看護師さんとの出会いが母を救ったのです。


献身的で何でも一人でこなしてしまう母だから、祖母が食べ過ぎたり、お風呂で溺れないように、日々注意していました。


その看護師さんは元脳外科の看護師さんだったので、私が気付いた呂律が回っていないこと、口角が少し曲がっていることなど、すぐに気付いてくれて、認知症の老人のとる行動・傾向などを分かり易く母に伝え、とにかく「お母さんが頑張りすぎなくて良いの!」と説得してくださいました。


涙なんて見せたことない母は号泣しました。


そして、看護師さんがデイサービスの施設に直接電話して、介護日数を倍に増やすように手配してくれました。


我慢強い、愚痴を漏らさない、健康そうに見える、強く見える人は周りに気付いてもらえないことは多々あります。


今まで詰まっていた思いを看護師さんに吐き出して、とにかく「頑張らなくてイイ。」と言ってくれた看護師さんの言葉があったからか、呂律が回らない、口角が下がる症状はあっという間に治りました。その日のうちに変化があり、その後、自分の好きなドラマや友人と旅行に行ったりすることで、次第に母はイキイキした女性に戻っていきました。


1年前の母と、今の母では別人のようです。


祖母も87歳で長く苦しまないでスーッと逝くことができ、本人もきっと楽になったことと思います。介護の苦しみというものは「いつ終わるかわからないところ」が更に苦しみなんですよね。


スウェーデンでは、老人介護に若い世代が日本のようにここまで巻き込まれるということはありません。子供たちに迷惑をかけずに済むというストレスも日本と比べるとかなり軽いと思います。


介護が必要とみなされる基準枠に入るようでしたら、頑張りすぎないで「助成金」を利用してデイサービスを増やすなどの知恵を我々若者が親世代に伝えていくことが必要ですね。