昭和36年晴れの


一部上場の倉庫会社の入社式。


服装は学生服である、


ギリギリで卒業して背広


などはとても買ってもらえない、


殆んどの者が同じだから恥ずかしくはない、


そうした時代だからしばらくそれで通勤した。


三ヶ月後くらいにようやく最低のスーツを作った。


当時は既製服などは無くて注文である、


会社に洋服屋が来て寸法を取り


月賦での購入だ。


靴も既製品が売っておらず注文であった、


雨の日は長靴での通勤がごく普通であった。


想えば質素で合理的でもある、


良い時代であった。


自分は横浜支店勤務だったので混んだ電車の


思いは無い、


大森から桜木町は大勢と逆だから。


ぼろは着てても心は錦、


で晴れ晴れと現場作業


の職場に毎日7時半には出勤していた。


懐かしいと同時に誇らしく思っている。