真っ白な白足袋をはいた猫が我が家のタビである。
一日中暇さえあれば寝ているようで、
家の中を隅から隅へと歩いていて、まるで検査でもしているようだ。
箪笥の上、ピアノの後ろ、ベットと壁の隙間、冷蔵庫の上、欄間の桟、
埃のたまるような所を選んで歩くので足も汚れて黄ばんでくる。
時々足だけ洗うのだが体全体が痒いのだか舐める頻度が多くなる。
シャンプーせねばと思うのだが寒さもあり伸び伸びだった。
日中16度の温かい夕方久しぶりに風呂場に入れたら大声で
鳴き出した、以前は気持ちよさそうにしていたのに忘れたのだろうか。
最後は素直にお湯をかぶりお母さんのバスタオルに抱かれた。
まるで人間の赤ちゃんと同じ扱いである。
何十年かぶりで赤ん坊を風呂に入れた気分である。
これで体中なめまわす回数が減りタビも親も一安心。
綺麗になった世話の焼ける家族の一匹猫である。