8人兄弟の私の家族では中学生になると
自分の洗濯は各自の仕事である。
冬の水の冷たい時はどのようにして
手を使わないで済ますか考えた。
固形石鹸を洗濯板で空でこすり石鹸水を作り
下着などの柔らかいものは棒でくるくる回し
少し手でもんで仕上げていた。
現代の洗濯機の要領である。
その後電気洗濯機が市販されたときに、
俺がやったことと同じだ、と、つくずく思った。
農作業で麦踏があり、
地下足袋で霜で持ち上がった麦の根を
踏みつけて枯れないようにするためである。
結構根気のいる仕事でいや気がしてきて
考えたのが丸い石である。
ノーパンクの小型タイヤのような
石の真ん中に穴をあけて綱を通して転がして曳いた。
しかし麦の葉が千切れてしまい親にひどく叱られた。
その後コンクリでできたタイヤに
立派な押し柄のついた麦踏み機が市販された、
俺がやったことと同じだ、またも思った。
後からそう思っても遅し、
自分で先に製作して売りに出せばよかったのに。
後悔先に立たず。