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獅子座流星群が流れる夜。
寝る前に外に出た。
寒くはなく。
少しひんやりとした空気が心地好い。
身体に纏わり付く猥雑とした昼間の空気とは全く違う。
澄んだ空を暫く見ていた。
月は丸く明るく。
星は輝く。
月と星と私しか居ない。
そんな素晴らしき世界に思える。
呼吸をし瞳でモノを捉える存在が私だけのようだ。
しかし、残念ながら。
その瞳は感度が悪く、余り良くは見えないけれど。
現実のズレを修正してくれるレンズ越しから見える空と星。
あの日も今も変わらない空と星。
一粒、流れた。
一瞬で流れ消えてしまったけれど。
もう充分ね。
流れ星には、
「皆が幸福で在りますように」
と祈りを。
そろそろ眠りにつかないと。
じゃあね、また明日。
良い夢を。
おやすみ。
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