こんにちは。インターネット予備校ロジック 大塚です。
今回は【予備校・塾に通うことで陥りやすい罠】についてお伝えしていこうと思います。
予備校や塾に通うことで陥りやすい罠は、
・アウトプット(=学んだことを演習すること)が足らなくなる
・講義・授業についていけないことを自覚できない
ほぼこの2点に絞られます。
【アウトプットが足らなくなる】
受験生の中には、予備校の授業を受けただけで成績が伸びると勘違いしている方がいます。
しかし、それは大きな間違いです。
受験勉強に拘わらず、”学び”というのは、”インプット(入力)”と”アウトプット(出力)”の両側面で考えなければならないからです。
ここでの”インプット”というのは、簡単にいえば新しい知識や解法を仕入れる作業です。
”アウトプット”はインプットの逆になります。
仕入れた知識や解法を外に発信する作業です。
皆さんが思いつく、一般的なアウトプットは演習問題を解くことでしょうか。
インプットした(=覚えた)知識・解法をもとに問題を解くこともアウトプットの一つです。
他に具体例を挙げるならば、自分の知っている知識を整理して説明することや頭の中の考えを紙に書き出すようなことですね。
重要なのは、インプットで仕入れた知識や理解した内容を、自分で自由自在に使いこなせる(できる状態)まで高める。
ここで始めて得点に結びつけることができます。
皆さんの中には、予備校や塾に通えば成績が上がると思っている受験性もいると思います。
しかし、 それは、あまりにも幻想を抱きすぎです。
予備校・塾の講義(個別指導含む)は、学校の授業と同じく、ほとんどが”インプット”だからです。
ある程度の進学校に通う受験生であればお分かりだと思いますが、基本的に、平日の授業は1限当たり50分×7限前後です。
それに加えて、放課後や土曜日の補修がプラスされてきます。
つまり、1週間当たり30~40時間もインプットに時間を割いていることになります。
そこに予習が加われば、週に50時間超えることも珍しくありません。
インプットにこれだけの時間を割いても成績が伸びなかった人が、なぜ予備校の講義を受けたからといって成績が上がるのでしょうか。
それはあまりにも他力本願的な考え方です。
予備校や塾に通って成績が上がる人というのは、そもそも自学自習の習慣が備わっており、自分でアウトプットする訓練を十分に積んでいるのです。
私の高校の同級生で東大に合格した知り合いがいますが、「俺はそんなに勉強してないよ」と言いながら、1年生のときから1日6~7時間くらいアウトプットの勉強していました。
予備校の授業や一流講師の指導(インプット)ばかりに目が向かってしまうのはよく分かります。
でも大事なのはそこからです。
覚えたこと、学んだことを積極的にアウトプットしましょう。
紙に書いてみる、説明してみる、問題演習を積む・・・こうしたアウトプットがあってこそ成績は伸びます。
【講義についていけないことを自覚できない】
皆さんの中には、「一流講師の授業が非常に分かりやすかった」「説明が面白かったので最後まで飽きなかった」そんな充実感を味わいながら毎日を過ごしている方もしると思います。
しかし、その充実感はかなり危険です。
「えっ、充実しているのにどうして危険なの?」と思われるかもしれませんね。
答えは簡単です。
それは、あなたが講義・授業を本当に理解していないのに、"理解している"と思い込んでしまうことが危険なのです。
授業を完全に自分のものにし、習得できるかどうかは、翌日または当日の復習で決まります。
この復習をやることで、講義で習ったことを、自分の武器にできます。
「講義は分かりやすかったんだけど・・十分使いこなせていないような・・」
そうなってしまえば、ただの自己満足になってしまっています。
厳しい言い方ですが、このようなことをやっているようでは受験で失敗します。
単なる復習の不足なのか、アウトプットが足りないのか、そもそもインプットする時
点で自分の学力では覚えられないものだったのか。
自分で判断することは難しいですが、簡単にできることと言えば、講義の内
容を何も見ずに、自分なりに想起(思い出して)してまとめてみることです。
これをやるときに、「あれ?これはなんでこうなるんだっけ?」と疑問が出てきた場合、その授業はあなたの学力に合っていない可能性が高いといえるでしょう。
そのような授業は"捨てる"のが一番です。
時間の無駄になります。
お金の無駄はいずれ取り戻せますが、時間だけは取り戻すことができません。
もし自分の学力に合わない授業に遭遇した時、それを捨てることが出来るか?
これが”できる受験生”になるかどうかの分かれ道でもあります。
さて、自分の学力に合わない授業とは一体どのようなものか?
一つ事例をあげて紹介していきます。
-------------------------------------------------------------------
(問題)
By the time the 2002 World Cup was held, soccer ( ) already become a leading sport in Japan.
① had ② has ③ was ④ is
(解説)
~中略~
動詞がwasとbecome、それをつなぐ接続詞がwhenで文が完成しているので、動詞である④isや③wasは選ぶことができません。・・・
-------------------------------------------------------------------
この説明を正しく理解するには、前提条件として下記の2点を抑えておく必要があります。
・完全な一文には基本的に動詞が2つ以上入らない
・関係代名詞と違い、関係副詞には完全な文が入る
この前提条件が抜けたままでは、いくら分かりやすく面白い説明を受けたとしても、いざ自分で問題を解くときに?マークがたくさんでてくるでしょう。
この現象は、個別指導塾でも同じです。
ほとんどの受験生(=多くの不合格者)は、「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」という漠然とした質問をしてきます。
この手の質問をするタイプの受験生は、単にこなしているテキストや問題のレベルが、自分の学力に合っていないことが多いです。
というのも、本来であれば、中学レベルからやり直さなければならないのに、センターレベルや志望校レベルの問題集を解いているケースが多いのです。
大学受験生である自分が「中学レベルなんてやってられない」と思うのでしょうか。
あるいは「今さら恥ずかしい」「さすがにもう中学レベルは出来ているよ」と思い込みたいだけなのでしょうか。
自分の学力に向き合わず、適当な学習をしていると、あなたの頭の中は 「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」という質問だらけになってしまい、そのうち勉強をテキトーにこなすだけになります。
あるいは、やる気がなくなってしまうでしょう。
最後に・・・
「近くに先生がいると安心するんです」という受験生を見かけます。
あなたが志望校合格を志す目的はその場限りの安心や癒しを手にすることではないはずです。
もちろん、指導内容と自分の学力が合致しているのであれば指導を仰いでもよいでしょう。
しかし、入塾前の段階で、「あなたのレベルでは当校の指導内容に合わないので受講はお勧めしません」そうはっきり伝えてくれる予備校と あなたは付き合う必要があります。
今回の話を総括すると、・講義や個別指導を受けているとアウトプットが疎かになる傾向がある。
・「分かりやすい講義」が本当に身になっているとは限らない。
・取り組んでいる参考書や講義が自分の学力に合っているかは”質問内容”で判断する。
長文になってしまいましたが、今日はこのへんで。
それでは。
今回は【予備校・塾に通うことで陥りやすい罠】についてお伝えしていこうと思います。
予備校や塾に通うことで陥りやすい罠は、
・アウトプット(=学んだことを演習すること)が足らなくなる
・講義・授業についていけないことを自覚できない
ほぼこの2点に絞られます。
【アウトプットが足らなくなる】
受験生の中には、予備校の授業を受けただけで成績が伸びると勘違いしている方がいます。
しかし、それは大きな間違いです。
受験勉強に拘わらず、”学び”というのは、”インプット(入力)”と”アウトプット(出力)”の両側面で考えなければならないからです。
ここでの”インプット”というのは、簡単にいえば新しい知識や解法を仕入れる作業です。
”アウトプット”はインプットの逆になります。
仕入れた知識や解法を外に発信する作業です。
皆さんが思いつく、一般的なアウトプットは演習問題を解くことでしょうか。
インプットした(=覚えた)知識・解法をもとに問題を解くこともアウトプットの一つです。
他に具体例を挙げるならば、自分の知っている知識を整理して説明することや頭の中の考えを紙に書き出すようなことですね。
重要なのは、インプットで仕入れた知識や理解した内容を、自分で自由自在に使いこなせる(できる状態)まで高める。
ここで始めて得点に結びつけることができます。
皆さんの中には、予備校や塾に通えば成績が上がると思っている受験性もいると思います。
しかし、 それは、あまりにも幻想を抱きすぎです。
予備校・塾の講義(個別指導含む)は、学校の授業と同じく、ほとんどが”インプット”だからです。
ある程度の進学校に通う受験生であればお分かりだと思いますが、基本的に、平日の授業は1限当たり50分×7限前後です。
それに加えて、放課後や土曜日の補修がプラスされてきます。
つまり、1週間当たり30~40時間もインプットに時間を割いていることになります。
そこに予習が加われば、週に50時間超えることも珍しくありません。
インプットにこれだけの時間を割いても成績が伸びなかった人が、なぜ予備校の講義を受けたからといって成績が上がるのでしょうか。
それはあまりにも他力本願的な考え方です。
予備校や塾に通って成績が上がる人というのは、そもそも自学自習の習慣が備わっており、自分でアウトプットする訓練を十分に積んでいるのです。
私の高校の同級生で東大に合格した知り合いがいますが、「俺はそんなに勉強してないよ」と言いながら、1年生のときから1日6~7時間くらいアウトプットの勉強していました。
予備校の授業や一流講師の指導(インプット)ばかりに目が向かってしまうのはよく分かります。
でも大事なのはそこからです。
覚えたこと、学んだことを積極的にアウトプットしましょう。
紙に書いてみる、説明してみる、問題演習を積む・・・こうしたアウトプットがあってこそ成績は伸びます。
【講義についていけないことを自覚できない】
皆さんの中には、「一流講師の授業が非常に分かりやすかった」「説明が面白かったので最後まで飽きなかった」そんな充実感を味わいながら毎日を過ごしている方もしると思います。
しかし、その充実感はかなり危険です。
「えっ、充実しているのにどうして危険なの?」と思われるかもしれませんね。
答えは簡単です。
それは、あなたが講義・授業を本当に理解していないのに、"理解している"と思い込んでしまうことが危険なのです。
授業を完全に自分のものにし、習得できるかどうかは、翌日または当日の復習で決まります。
この復習をやることで、講義で習ったことを、自分の武器にできます。
「講義は分かりやすかったんだけど・・十分使いこなせていないような・・」
そうなってしまえば、ただの自己満足になってしまっています。
厳しい言い方ですが、このようなことをやっているようでは受験で失敗します。
単なる復習の不足なのか、アウトプットが足りないのか、そもそもインプットする時
点で自分の学力では覚えられないものだったのか。
自分で判断することは難しいですが、簡単にできることと言えば、講義の内
容を何も見ずに、自分なりに想起(思い出して)してまとめてみることです。
これをやるときに、「あれ?これはなんでこうなるんだっけ?」と疑問が出てきた場合、その授業はあなたの学力に合っていない可能性が高いといえるでしょう。
そのような授業は"捨てる"のが一番です。
時間の無駄になります。
お金の無駄はいずれ取り戻せますが、時間だけは取り戻すことができません。
もし自分の学力に合わない授業に遭遇した時、それを捨てることが出来るか?
これが”できる受験生”になるかどうかの分かれ道でもあります。
さて、自分の学力に合わない授業とは一体どのようなものか?
一つ事例をあげて紹介していきます。
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(問題)
By the time the 2002 World Cup was held, soccer ( ) already become a leading sport in Japan.
① had ② has ③ was ④ is
(解説)
~中略~
動詞がwasとbecome、それをつなぐ接続詞がwhenで文が完成しているので、動詞である④isや③wasは選ぶことができません。・・・
-------------------------------------------------------------------
この説明を正しく理解するには、前提条件として下記の2点を抑えておく必要があります。
・完全な一文には基本的に動詞が2つ以上入らない
・関係代名詞と違い、関係副詞には完全な文が入る
この前提条件が抜けたままでは、いくら分かりやすく面白い説明を受けたとしても、いざ自分で問題を解くときに?マークがたくさんでてくるでしょう。
この現象は、個別指導塾でも同じです。
ほとんどの受験生(=多くの不合格者)は、「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」という漠然とした質問をしてきます。
この手の質問をするタイプの受験生は、単にこなしているテキストや問題のレベルが、自分の学力に合っていないことが多いです。
というのも、本来であれば、中学レベルからやり直さなければならないのに、センターレベルや志望校レベルの問題集を解いているケースが多いのです。
大学受験生である自分が「中学レベルなんてやってられない」と思うのでしょうか。
あるいは「今さら恥ずかしい」「さすがにもう中学レベルは出来ているよ」と思い込みたいだけなのでしょうか。
自分の学力に向き合わず、適当な学習をしていると、あなたの頭の中は 「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」という質問だらけになってしまい、そのうち勉強をテキトーにこなすだけになります。
あるいは、やる気がなくなってしまうでしょう。
最後に・・・
「近くに先生がいると安心するんです」という受験生を見かけます。
あなたが志望校合格を志す目的はその場限りの安心や癒しを手にすることではないはずです。
もちろん、指導内容と自分の学力が合致しているのであれば指導を仰いでもよいでしょう。
しかし、入塾前の段階で、「あなたのレベルでは当校の指導内容に合わないので受講はお勧めしません」そうはっきり伝えてくれる予備校と あなたは付き合う必要があります。
今回の話を総括すると、・講義や個別指導を受けているとアウトプットが疎かになる傾向がある。
・「分かりやすい講義」が本当に身になっているとは限らない。
・取り組んでいる参考書や講義が自分の学力に合っているかは”質問内容”で判断する。
長文になってしまいましたが、今日はこのへんで。
それでは。