こんにちは。インターネット予備校ロジック 大塚隆弘です。 

前回の内容↓

予備校・塾を有効に活用するには?~予備校・塾に通うことのメリット~
http://ameblo.jp/logicfuture-2007/entry-11345952600.html

予備校・塾を有効に活用するには?~予備校・塾に通うことのデメリット~
http://ameblo.jp/logicfuture-2007/entry-11346062334.html


今回は【予備校・塾を有効に活用するには?】の第3回です。

【予備校・塾に通うことで陥りやすい罠】

について紹介していいきます。

予備校や塾に通うことで陥りやすい罠は、

・アウトプット(=学んだことを演習すること)が足らなくなる。
・講義・授業についていけないことを自覚できない。

この2点に絞られます。




【アウトプットが足らなくなる】

受験生の中には、

予備校の一流講師による授業を受けただけで成績が伸びると勘違いしている方がいます。

しかし、それは大きな間違いです。

受験勉強に拘わらず、”学び”というのは、

”インプット(入力)”と”アウトプット(出力)”の両側面で考えなければならないからです。

ここでの”インプット”というのは、

簡単にいえば新しい知識や解法を仕入れる作業です。

”アウトプット”は、インプットで仕入れた知識や解法を外部に発信することです。一番メジャーなアウトプットは演習問題を解くことですね。インプットした(=覚えた)知識・回答をもとに問題を解くこと自体がアウトプットになります!

他に具体例を挙げるとすれば、

自分の知っている知識を整理して説明する作業や頭の中の思考を紙に書き出すような作業ですね。



インプットで仕入れた知識、理解した内容を、

自分で自在に使いこなせる(できる状態)まで高める。

ここで始めて得点に結びつけることができます。

予備校・塾の講義(個別指導含む)は、学校の授業と同じく、

ほとんどが”インプット”に分類されます。

皆さんの中には、

予備校や塾に通えば成績が上がると考えている方もいるかと思います。

しかし、
 

それは、あまりにも幻想を抱きすぎです。
 

ある程度の進学校に通う受験生であればお分かりだと思いますが、


基本的に、平日の授業は1限当たり50分×7限前後です。

それに加えて、放課後や土曜日の補修がプラスされてきます。

つまり、
1週間当たり30~40時間もインプットに時間を割いていることになります。

そこに予習が加われば、週に50時間超えることも珍しくありません。

インプットにこれだけの時間を割いても成績が伸びなかった人が、

なぜ予備校の講義を受けたからといって成績が上がるのでしょうか?


それはあまりにも他力本願的な考え方です。

予備校や塾に通って成績が上がる人というのは、

そもそも自学自習の習慣が備わっており、

自分でアウトプットする訓練を十分に積んでいるのです。

私の高校の同級生で東大に合格した知り合いがいますが、

「俺はそんなに勉強してないよ」と言いながら、

1年生のときから1日6~7時間くらいアウトプットの勉強していました。

予備校の授業や一流講師の指導という、"インプット"ばかりに目が行ってしまうのはよく分かります。

でも大事なのはそこからです!
覚えたこと、学んだことを積極的にアウトプットしましょう!!

紙に書いてみる、空で言えるかやってみる、問題演習を積む・・・こうしたアウトプットがあってこそ成績は伸びます!

もちろんインプットもアウトプットも復習が最重要ですね。

【講義についていけないことを自覚できない】

皆さんの中には、

「一流講師の授業が非常に分かりやすかった」

「説明が面白かったので最後まで飽きなかった」

そんな充実感を味わいながら毎日を過ごしている方もしると思います。

しかし、

その充実感はかなり危険です。どう危険なのか?どこにリスクがあるのか?

答えは簡単です。

それは、あなたが講義・授業を本当に理解していないのに、"理解している"と錯覚させるというリスクなんです。

授業を完全にものにし習得できるかどうかは、翌日または当日の復習で決まります。

この復習をやることで、講義で習ったことを、自分の武器に出来るんです。

「講義は分かりやすかったんだけど・・十分使いこなせていないような・・」

そうなってしまえば、ただの自己満足になってしまっています。
厳しい言い方ですが、このようなことをやっているようでは受験では失敗します。

単なる復習の不足なのか、アウトプットが足りないのか、そもそもインプットする時点で自分の学力では覚えられないものだったのか。

自分で判断することは結構難しいですが、

簡単に出来ることと言えば、
講義の内容を何も見ずに、自分なりに想起してまとめてみることです。


これをやるときに、

「あれ?これはなんでこうなるんだっけ?」

と疑問が出てきた場合、

そもそもその授業はあなたの学力に合っていない可能性が高い!
そうゆう授業は"捨てる"のが一番です。時間の無駄です。お金の無駄はいずれ取り戻せますが時間は取り戻せない。もし自分の学力に合わない授業に遭遇した時に捨てることが出来るかどうか?これが出来る受験生になるかどうかの分かれ道でもあります。

さて、ここで実際に講義形式でこの"
 講義の内容を何も見ずに、自分なりに想起してまとめてみる"ことをあなたに教えたいと思います。

分かりやすい英文の事例を使いますね!

By the time the 2002 World Cup was held, soccer ( ) already become a leading sport in Japan.

① had ② has ③ was ④ is 

(解説)

                   ~中略~

動詞がwasとbecome、それをつなぐ接続詞がwhenで文が完成しているので、動詞である④isや③wasは選ぶことができません。・・・


この説明を正しく理解するには、前提条件として下記の2点を抑えておく必要があります。
・完全な一文には基本的に動詞が2つ以上入らない。
・関係代名詞と違い、関係副詞には完全な文が入る。

この前提条件が抜けたままでは、

いくら分かりやすく面白い説明を受けたとしても、

いざ自分で問題を解くときに?マークが頭の中に沢山ついてしまいます。


この現象は、塾でも同じことが起きています。


ほとんどの受験生(=多くの不合格者)は、

「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」

という質問をしてきます。

この手の質問をするタイプの受験生は往々にして、単に

こなしているテキストや問題のレベルが、自分の学力とかけ離れているだけなんです。


というのも、
本来であれば、中学レベルからやり直さなければならないのに、

センターレベルや志望校レベルの問題集を解いているケースが多いんです。

大学受験生である自分が"中学レベルなんてやってられない"と思うのでしょうか。

あるいは
"今さら恥ずかしい、さすがにもう中学レベルは出来ているよ"

と思い込みたいだけなのでしょうか。


自分の学力に向き合わずに、適当な学習をしていては、あなたの頭の中は
 「この問題がわかりません」 「この解説が分かりません」という質問だらけになってしまい、そのうち勉強をテキトーにこなすだけになってしまいます。あるいはやる気がなくなってしまうでしょう。

最後に・・・

「近くに先生がいると安心するんです」という受験生を見かけます。

あなたが志望校合格を志す目的はその場限りの安心を手にすることではないはずです。

もちろん、

指導内容と自分の学力が合致しているのであれば指導を仰いでもよいでしょう。

しかし、入塾前の段階で、

「あなたのレベルでは当校の指導内容に合わないので受講はお勧めしません」

そうはっきり伝えてくれる予備校と あなたは付き合う必要があります。


「あなたはのレベルでは当校の指導内容に合わないので受講はお勧めしません」

「あなたはのレベルでは志望校合格にはこのくらいの年月がかかる」

このように
言ってくれる予備校であれば、ほぼ間違いなくあなたは合格をゲットできるでしょう。


今回の話を総括すると、
・講義や個別指導を受けているとアウトプットが疎かになる傾向がある。
・「分かりやすい講義」が本当に身になっているとは限らない。
・取り組んでいる参考書や講義が自分の学力に合っているかは”質問内容”で判断する。

今日はこのへんで、


次回は

予備校・塾で伸びる人の共通点 


についてお話ししていこうと思います。

それでは