2章.第一の試練

入学後、私の前に強敵が現れた。それは、クラスメートではなく、クラスの担任の井田信也だった(※井田先生はDVD9割受かる勉強法に登場しています。観てみたい方はぜひ仰ってください。(笑)

彼は、私の"期待"を削ぐ発言を繰り返し浴びせるのだった。

「お前みたいな奴が大学だ?笑わせるな。だいたい今まで何か頑張ったことなんて無いだろ。しかも頭も悪い。な~に考えてんだ」

先生の"期待"通り、私はやる気をなくした。

「絶対に実績を作ってやる」

この気持ちを忘れかけていたある放課後の事である。

入学後1ヶ月たった放課後。初めての全国模擬試験結果を先生から貰った。その後、先生は教室の後ろ側にある大型の空気清浄機に大学ランキングを貼ろうとしていた。

私はあまりの結果の悪さ(偏差値29)に落胆し、トイレに逃げ込もうとしていたちょうどその時だった。

(私に聞こえるように)

「だいたいお前らのためにこんな大学ランキングを貼る意味ないよな?」という先生の声。

私はその時なぜかその言葉に対して怒りを覚えた。
今まで生きてきた中で最高の怒りだった。
それゆえに、私の中は次のような思いで充満した。

「言うだけ言うが良い。あとでお前を見返してやるからな。その為には何が何でもやってみせる」

今思うと、非常にネガティブ(笑)見返す・・・この気持ちを原動力にやっていたから、大学入試後は無気力になったのだろうか。

いやはや、当時の私にとっては強烈なエネルギーを得たのである。
私はそのとき今は反論すべきではない、"行動"で、"実績"で見返すしか無いと思ったのだ。

トイレに行くのを止め、私はそのまま教室の自席に戻り、すぐに帰る支度を終えると家路を急いだ。そして、家に着くや否や猛勉強を始めた。教材は学校から貰った教科書しかなく、ただひたすら教科書にしがみ付き、朝が来るまで我武者羅(がむしゃら)にやりこんだ。

「頑張るだけ頑張ろう。結果は必ず着いてくるはずだ」
こう信じて。
 

続く