「そらちゃん、もっと頼ってくれていいんだよ」
おにぃちゃんがそう言ってくれた。
私はおにぃちゃんがいなきゃダメだから、頼りにしてない訳じゃなかったけど。
大好きなおにぃちゃんに、してあげたいことがいっぱい過ぎて。
私がおにぃちゃん大好きなこと、おにぃちゃんにいっぱい知ってほしくて。
つい、必死になり過ぎてたのかも。
「頼ってくれないと寂しいよ。そらちゃんもしてあげたいこと、拒否されたら悲しいでしょ?それと同じなんだよ」
おにぃちゃんは私が分かるようにお話してくれる。
大好きな人に何かしてあげたいなっていう気持ちばかりで。
そんな私に何かしてあげようって思ってくれる人の気持ちを、受け取ることができてなかった。
今までそんな風に教えてもらったことなんかなくて。
だから私は不器用なままで。
相手の好意を受け取ること、自分の思いを伝えることが苦手なまま、ここまで来てしまったけれど。
おにぃちゃんは私に教えてくれる。
「そらちゃん、表現ヘタすぎ」
そう言って笑いながら、そんな私に嫌にならずに付き合ってくれて、色んなことを教えてくれる。
そんなおにぃちゃんとなら、今まで知ることのできなかったことをたくさん知っていけると思うんだ。
なかなか素直に「ありがとう」って言えないけど。
「無理ばっかりしてー」っておにぃちゃんに心配かけちゃうこともあるけど。
これから、私は私とちゃんと向き合っていくね。
おにぃちゃんがいてくれるから、私は私を許すことができて。
おにぃちゃんのために、変わりたいと思うんだ。
諦めずに、知っていきたいと思うんだ。