ぽっかり、大きな穴があく。
泣きたいような気がするのに、泣きたいんじゃないような気もする。
愛しいと思えるのは、儚さと背負って生きているからかもしれなくて。
生きているっていうことは、死と背中合わせに歩いているから気づけることなのかもしれない。
生者に救いの手を伸ばすことができても、死者には祈ることしかできず。
その祈りすら、生きている私のエゴに他ならない。
人は生まれた時から、ゆっくりと死に向かう。
途中でたくさんのものを拾いながら。
私はまだその道の途中で、まだ探し物をしている最中。
そして今、何だか苦しくて。
切なくて。
やるせなくて。
この感情が憂いだというのなら、私は全て受け入れたい。
だって、「憂う人」と書いて「優」しいという字になるのだから。
人に優しくできますように。
すべてのものに優しくあれますように。
もうこの世には存在しないあの人の、意志を継ぐことができますように。
どうか、安らかに。
m(uωu)m