以前このブログ で、私が気になることとして
『大久保隆規氏の訴因変更がどうなったのか?
先月「訴因変更の請求をした」という報道はありましたが、その後音沙汰なし。
いったい、どういう屁理屈をこねれば訴因変更できるのか興味津津。』
と書きましたが、案の定立ち往生しているそうですね。
おそらく訴因変更可能な根拠がないのでしょう。
公判前整理手続後の訴因変更の可否についてはこういう判例があります。
『公判前整理手続は,当事者双方が公判においてする予定の主張を明らかにし,その証明に用いる証拠の取調べを請求し,証拠を開示し,必要に応じて主張を追加,変更するなどして,事件の争点を明らかにし,証拠を整理することによって,充実した公判の審理を継続的,計画的かつ迅速に行うことができるようにするための制度である。
このような公判前整理手続の制度趣旨に照らすと,公判前整理手続を経た後の公判においては,充実した争点整理や審理計画の策定がされた趣旨を没却するような訴因変更請求は許されないものと解される。』
(H20/11/18 東京高裁)
判決は懲役8カ月、ただし訴因変更部分は無罪です。
この判例に照らし合わせれば、訴因変更はアウト(かな)。
今回の件、実際は法の不備ということなのでしょうが、法の不備によって被告に不利益を課すことは理不尽。
裁判官もさっさと訴因変更却下をすべきです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
追記
訴追変更が報じられた時期、はたしてどのメディアが訴追変更の困難性を説いたでしょうか?
言論テロリストであるテレビ・新聞、それに群がる金権評論家・金権タレント・金権社員等に物事を正確に捉え報道する真摯な姿勢があるとは思っておりませんが。
玉石混交とはいえ多様な意見がある分ネットの方がテレビや新聞よりまだマシです。