「骨太の方針2009」が自民党で了承されたそうですが、どうやら「社会保障費の自然増を毎年2200億円削減する骨太06の方針を表向き堅持しつつ、10年度予算編成には適用しない」ということのようです。(2009/06/23 毎日新聞 )
つまり、これも自民得意の単年度であり、総選挙で勝てば今後も削減は続くということです。
有権者もなめられたものです。
さて、ご存じの方も多いと思いますが、災害時などに一人でも多くの方を助けるために行われるのがトリアージ。
いわゆる「命の選別」です。
具体的にはトリアージ・タッグというものを右手首に付けられます。
そのタッグには黒、赤、黄、緑のマーカーが付けられており、カードの先端に付いているマーカーの色がその患者の状態を表します。
黒:死亡、又は救命不可能
赤:緊急
黄:準緊急
緑:軽傷
黒であれば、その時点で命があっても放置されます。
それ以外では赤→黄→緑の順で治療が行われます。
生きているにも関わらず黒を付けるというのは残酷であると思いますが、緊急時ゆえ時間、資材、人材に限りがあるために行われるやむを得ない措置です。
「臓器移植法」の改正案が議論されているとき私はこのトリアージを思い出しました。
重篤患者は赤マーカー、臓器移植を待つ患者は黄マーカー。
この状態では、重篤患者を優先する。
しかし、脳死状態になれば黒マーカーにかわる。
そうすれば、移植待ちの患者を優先する。
海外では臓器移植が日本よりは盛んなようですが、患者は2人臓器は1つ、助かる可能性が高い人間に臓器を使ってもらうという考え方なのかもしれません。
私自身はそこまで割り切れませんが…。
ともかく、A案が衆議院を通過したということは、衆議院の意志は「年齢制限なしで移植を行う」という方向を示したことになります。
まず、進む方向が決まっただけでも一歩前進ととらえております。
しかし、やはり脳死が人の死であるという考え方は私には馴染めそうにありません。
~続く