最近「布石」と言う言葉をよく使っておりましたが、この意味
1 囲碁で、序盤戦での要所要所への石の配置。
2将来のために配置しておく備え。「新党結成への―を打つ」
(大辞泉より)
ということだそうです。
なんとなくそうかな?とは思っておりましたが、やはり囲碁用語なんですね。
私は、と言えば実は囲碁がほとんどわかりません。
大連立騒動の直前に小沢一郎氏と与謝野馨氏が打っているのを見て覚えようかとも思ったのですが、そこまでは手を広げられず、断念しました。
小沢氏の政権交代構想は囲碁なのかなと思ったことがあります。
一方将棋の方は少々指したことがありますのでわかります。
これまで民主党選についてブログで色々と書いてきましたが、ベースは将棋かもしれないとふと思いました。
鳩山代表を推してきた層というのは、「岡田氏はダメだ」という方が多かったように思います。
その言い方はあたかも金輪際代表になるべきではないというようにも聞こえました。
私は考え方が違います。
「岡田氏が代表になる日もあるはずだが今回ではない」が自論です。
詰め将棋の考え方です。
将棋を指さない人は意味がわからないかもしれませんが、将棋と言うのは王将(または玉将、以下王将で統一)を取られると負けです。
また、相手番で相手が王将を動かさないと、次の自番で相手の王将をとれる状態を「王手」と言います。
さらに王将が動けなくなる状態を「詰み」と言います。
詰め将棋と言うのは「王手をし続けて詰みへ持って行く」という、一種の練習問題のようなものです。
「王手をし続けなければならない」という縛りがあるため、「いつ、どこに何の駒を置くか」が重要になるのですが、民主党の場合は一手目小沢氏、二手目相手側西松国策捜査、三手目鳩山氏、…、?手目岡田氏というイメージです。
詰め将棋というのは、駒を指す順番が異なれば絶対に詰まないようにできてます。
改革も同様ではないかと思います。
さらに将棋というのは、自陣20枚、敵陣20枚からスタートしますが、20枚で戦略を立てる人はいません。
王将以外の相手の駒は、取れば自陣の駒として使うことができます。
ですから、相手方王将以外の39枚で相手の王将を詰むことを考えます。
この点もやはり私は考え方が将棋だなと思います。
使える駒はすべて使う。
決して国民的イメージが良くない鈴木宗男氏であっても亀井静香氏でも政権を取れば使えるものは使う。
それどころか、自民党議員でも役に立つ人間は大いに利用すればよいと考えております。
そのあたり、小沢氏と違うのかもしれません。
小沢氏は囲碁と言いましたが、囲碁は相手の石をとることもできますが、その石は終局後相手の陣を埋めるためにしか使えません。
私も詳しくないので正確なのかどうかわかりませんが、地合いに気を使いながら打つそうです。
つまり個々の石より陣地の広さ重視と言うことでしょうか?
話を戻しますが、「自民党議員でも使えるものは」に反対の方もいるでしょう。
しかし、「歩(ふ)のない将棋は負け将棋」。
「歩(*)」ほどの働きしかできない自民党議員であっても適所に置けば翻って「と金」にもなることでしょう。
本当の敵は、自公のその向こうにいるわけですから使わない手はありません。
*将棋には
王将(玉将)、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩兵の8種が存在しますが、歩兵は前方一マスしか進めない最弱の駒です。
最弱の駒だからこそ使い勝手がよく、相手に取られても最弱の駒ですから取られることを前提に使うこともあります。
また相手陣地に入り駒を裏返すことを「成る」と呼びますが、王将と金将以外成ることができ、各駒成ると駒の動きが変わります。
銀から歩までは成ると金と同じ動きをし、特に歩が成ると「と金」と呼ばれます。
金の働きを持ちながら、相手に取られても単なる歩にしかならないことから「と金」はある意味最強の爆弾のようなものです。