先日2憶5000万年前に生物の95%が死滅したと書きましたが、現代にも同様の絶滅に危機に瀕しているものがあります。
以前からその兆候はあったものの、2009年マスコミの95%が死滅しました。
西松事件のマスコミ報道では、検察の異常な捜査を容認し、検察のリーク情報をただ垂れ流す。
民主主義の危機だというのにマスコミの反応はあまりに鈍い。
そのはず、「小沢」を排除したい検察と「政局ネタ」がほしいマスコミの利害は一致している。
いわば共犯です。
テレビと新聞は全滅、雑誌もほぼ全滅。
この国の民主主義もマスコミも終わりかと思ったおりました。
しかし、死なず。
今週号の「週刊朝日」は、最近のマスコミに対する失望を希望へと変えさせてくれる内容でした。
特に高野孟氏の『あえて言う「いま小沢が辞めたら民主主義の敗北だ」』は、まさに事の本質をついた記事であり、マスコミがまだ絶滅していないことを示していました。
たしかに西松事件に関してネット上の「小沢擁護」の立場で書かれた評論レベルは異常に高い。
もちろん、『THE JOURNAL』 の高野氏や田中良紹氏、あるいは独自にブログや日記で論を公開しておられる植草一秀氏(*) 『知られざる真実』 や白川勝彦氏『永田町徒然草』 などは、いわばプロの言論人でレベルが高いのは当然ですが、それ以外の(おそらくは)アマチュアの言論人の意見も勉強になるものが多いように思います。
しかし、ネット記事は興味を持った人間しか見ないという弱点があります。
そういう点でメジャー雑誌の「週刊朝日」にこのような記事が載ることは大いに意義があると考えます。
「続・検察の劣化」とありましたので、2度目の検察批判特集ということだと思いますが、マスコミの生き残りとして引き続き『正論(**)』を吐き続けていただきたいものです。
*「月刊日本」5月号にも植草氏の評論が載っておりました。
**『正論』はサンケイグループの月刊誌。この件に関して猛烈な偏向報道を続ける産経グループへの皮肉を込めて。