2024年10月10日付の「競馬ラボ」が、
『藤田菜七子騎手が引退を決意、JRAに引退届を提出』
という見出しの記事を「速報」として報じていました。
私自身は、「競馬」に詳しくないですが、2024年7月にご結婚されたことで「引退が近いのではないか」と関係者の間で予想されていましたが、「調整ルームに、禁止されているスマホの持ち込み」が、週刊誌により報道されての「不本意過ぎる引退」は、藤田菜七子騎手が、現代女性ジョッキーのパイオニア的存在であっただけに残念でなりません。
以下に、この記事を要約し、「ジョッキーの調整ルームへのスマホ持ち込み問題」について考察しました。
《記事の要約》
日本中央競馬会(JRA)は、2024年10月10日に、騎手の藤田菜七子(27歳、根本厩舎所属)が、2023年4月頃までの間に複数回にわたり調整ルーム内でスマートフォンを使用していたことが判明したと発表しました。
これにより、JRAは藤田騎手が重大な非行を行ったと認め、競馬施行規程に基づき、彼女の騎乗を10月11日から停止し、裁定委員会に送付することを決定しました。
この発表を受け、藤田騎手は同日中にJRAに引退を届け出ました。
この問題の発端は、2023年4月に発生した若手騎手6人の騎乗停止処分と関連があり、当時の規制がまだ厳しくない時期の出来事であることが指摘されています。
競馬法ではスマートフォンの持ち込みを直接禁じているわけではありませんが、競馬施行規程では「競馬の公正確保に関わる業務上の注意義務違反」としてスマートフォンの不正利用が取り扱われています。
かつて、約25年前に普及し始めた携帯電話について、JRAと騎手会の間で設定された管理規則により、その持ち込みは騎手の自己管理に委ねられていました。
当時はスマートフォンの持ち込み自体が明確に禁止されていたわけではありません。
しかし、週刊誌による報道がきっかけで問題が明るみに出たこと、そしてそれが1年以上前の出来事であったことから、藤田騎手はこの「不条理な処分」に対し強い疑問を感じ、精神的にも負担を感じて引退を決意したようです。
JRAはまだこの引退届けを受理していませんが、藤田騎手が競馬界での女性ジョッキーのパイオニアとしての地位を築いてきたことを考えると、このような形での引退は非常に残念な結末と言えるでしょう。
(記事の要約、ここまで)
《筆者の考察》
ジョッキーの調整ルームへのスマートフォン持ち込みを禁じる現行の規則については、騎手としての職務の公正性と信頼性を保持する上で非常に重要な要素です。
現代社会においてスマートフォンは生活の一部となっており、その使用を完全に制限することは現実的ではないかもしれませんが、競馬というギャンブル性の高いスポーツにおいては、特定の環境下での使用制限は必要不可欠です。
〈調整ルームでのスマートフォン持ち込み規制の重要性〉
1)情報のセキュリティ:
調整ルームは騎手がレースに向けて最終的な戦略を練る場所です。
このエリアでのスマートフォン使用は、外部との不正な情報交換を誘発する可能性があります。
これは競馬の公正性を損ねる行為であり、競馬ファンの信頼を失墜させかねません。
2)集中力の確保:
調整ルームは精神的に集中するための空間であり、スマートフォンの通知やメッセージが集中力を削ぐ要因になり得ます。
騎手にはレース中の高い集中力が求められるため、これを妨げる要因を排除することが求められます。
3)問題点としての認識不足
多くの若手騎手がスマートフォンの持ち込みを軽視している現状があります。
これは、JRAが提供する研修やガイダンスの不足、または時代の変化に対する適応の遅れによるものかもしれません。藤田菜七子騎手のケースでは、彼女が行ったことが「しょーもない事」と軽視されがちですが、これは競馬の公正性を守る上で極めて重要な問題です。
〈改善策〉
1)教育と研修の強化:
JRAは、特に若手騎手を対象に、スマートフォンの持ち込みが競馬の公正性にどのように影響を与えるかについての教育を徹底する必要があります。
定期的なワークショップやセミナーを開催し、認識を新たにすることが重要です。
2)技術的な対策:
調整ルームにスマートフォン用のロッカーを設置し、騎手がルームに入る際にはスマートフォンを預けるシステムを導入することも一案です。
これにより、ルーム内での不正な通信を物理的に防ぐことが可能になります。
3)透明性の確保:
JRAは、これらの規則がどのように適用され、違反があった場合の処理がどのように行われるかを明確にすることが必要です。
これにより、騎手や関係者だけでなく、ファンにも納得感を与えることができます。
〈結論〉
スマートフォンの持ち込み規制は現代の技術進化と社会的な要請を反映したものであり、その運用は常に最新の状況に即して更新されるべきです。
藤田騎手のようなケースは、規制の見直しや教育の強化が必要であることを示唆しています。
JRAは透明性と公正性を確保するために、これらの規則を適切に管理し、必要に応じて更新する責任があります。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ928号より)
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