2024年4月6日に、群馬県高崎市の上信電鉄の踏切で、9歳の女の子が列車にはねられ死亡しました。

この事故に関する報道(主に、4月7日付の群馬テレビと共同通信社の報道)を以下に要約し、考察しました。

 

《事故に関する報道の要約》

2024年4月6日、群馬県高崎市にある上信電鉄の踏切で発生した悲劇的な事故では、小学4年生の9歳女児が列車にはねられて死亡しました。

この事故が起こったのは、警報機や遮断機のないいわゆる第4種踏切で、女児は犬を追いかける形で踏切に入ってきたと運転士が述べています。

この踏切は高崎市吉井町に位置し、下仁田発高崎行きの2両編成の列車が関与していました。上信電鉄によると、同社の管理下にある134か所の踏切のうち、45か所が遮断機や警報機のない第4種踏切であることが明らかになりました。

 

この事故を受けて、高崎市は緊急の安全対策を必要とする踏切の調査を行い、上信電鉄と協力して対策の検討を進めることを発表しました。

また、市の教育委員会は市内の全小中学校に通知を出し、児童・生徒に対する交通安全指導の徹底を図ることを明らかにしました。

一方、国の運輸安全委員会は事故の翌日に鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、詳細な原因調査を実施。

調査官は事故現場での電車の見え方や注意喚起の標識の位置などを確認し、今後調査報告書の作成を予定していることを報道陣に対して説明しました。

(報道の要約、ここまで)

 

4月8日の朝のワイドショーでは、この事故について、事故現場の様子や専門家のコメントを報道していました。

今回のような事故の「再発防止策」のポイントは「第4種踏切」の安全対策にあるでしょう。

記事にあるように「第4種踏切」は、「遮断機と警報器がない踏切」です。

第四種踏切は、地方ローカル線に多く存在し、踏切を渡るときには、列車が近づいてきていて、危険かどうかの判断は、通行者自身が目視確認するしかありません。

 

一般的に、鉄道事業者は、第4種踏切を通過する手前に、「汽笛吹鳴標識」が設置され、「通過する列車は踏切手前で警笛を鳴らし注意喚起する」手順になっています。

今回の「鉄道事故調査官」の聞き取りで、担当運転士が、この踏切手前で汽笛を鳴らして走行していたのか不明ですが、これまでの報道情報から想像すると、散歩中の犬が踏切を渡り(リードが伸びていたか、あるいは、女の子がリードから手を離していたか)それを追いかけて、列車が踏切に接近中だったことの認識がなかった(薄かった)ことは明らかでしょう。

 

朝のワイドショーでは、踏切に遮断機と警報器を設置する費用として、最低1千万円は掛かるそうで、地方の零細鉄道事業者にとっては、設置費用を捻出するのは、難しいでしょう。

JR西日本の木次線では、2023年にJR西日本が開発した「踏切ゲートLite」が、遮断機も警報機もなかった第4種踏切に新たに設置されたそうです。

この「踏切ゲート」は、踏切を渡る際は、ゲートを持ち上げ、踏切から出る際は、バーを押して出る仕組みで、設置コストは、従来の10分の1程度と安価なようです。また、現在までの所、第4種踏切でのトラブルは発生していないそうです。

 

話は逸れますが、私が小学校4~5年の時(1970年代後半)に、友人の妹とその友達(小学1~2年)が、新京成電鉄の第4種踏切で事故にあったことがありました。

現在、その踏切は廃止されていますが、その踏切は、新津田沼方向に向かって手前でカーブしていて、当時、子供心で「安全確認(列車の接近)がしにくいなぁ」と感じた記憶があります。

また、「時効」ですが、遮断機がない踏切は、子供の遊び場になりやすく、当時、線路内に立ち入ったことがありました。

 

話しを戻しますが、「踏切ゲート」は、「飛び出し横断」や「線路内の立ち入り」の抑止効果もあると思うので、国は予算を付けて、第4種踏切の安全対策に乗り出してほしいものです。

 

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