2024年4月5日付のMBSニュース(ネット)が、

『【速報】小林製薬「紅麹問題」原料供給先の173社 自主点検の結果「健康被害の報告はなし」厚労省が明らかに』

という見出しの記事を報じていました。

以下に、この記事を要約し、考察しました。

 

《記事の要約》

小林製薬の紅麹を含むサプリメントの摂取による健康被害問題について、厚生労働省は、紅麹原料を購入している173社からの自主点検報告を受け、健康被害の報告がないことを明らかにしました。2024年4月4日時点で、小林製薬の紅麹サプリの摂取後に疑われる健康被害で5人が死亡し、196人が入院、1120人が医療機関を受診しています。同社への相談件数は約4万5000件、厚労省のコールセンターには約3000件の相談がありました。

 

小林製薬は紅麹原料を52社に販売し、これらの企業からさらに購入している食品メーカー等173社に対し、過去3年間の健康被害の有無について自主点検し、報告するよう求めました。この結果、いずれの企業からも健康被害に該当する報告はなかったとのことです。そのため、厚労省は小林製薬の3つのサプリメント以外では、有毒な物質の含有疑いはなかったと判断しました。

 

紅麹の原料は小林製薬の大阪工場で製造されていましたが、工場の老朽化に伴い、生産ラインは和歌山県紀の川市の関連会社工場に移設されました。3月30日と31日には、厚生労働省が大阪工場と和歌山の工場に立ち入り検査を実施しました。このような状況の中、厚労省は引き続き小林製薬のサプリメント3商品に関する調査を進めています。

(要約、ここまで)

 

健康食品の製造工程や小林製薬の大阪工場の実態に詳しくないので、あくまでも、報道されている事実からの感想ですが、「紅麹原料の一部のロットで検出された不明の“成分X”はプべルル酸など」であるとか、「腎細尿管上皮変性を起こすカビ毒のシトリニン」が、「健康被害の原因」のように言われていますが、「本当にそうなんだろうか」というのが私の意見です。

 

もちろん、大阪工場の設備の老朽化や製造工程における衛生管理の不備による「製品製造における工程設計上は想定外の物質が、製造工程で発生、または、混入した可能性」はあると思います。

しかし、「何年間もその状態が継続していた」とは考えにくいですし、プベルル酸やシトリニンは、「少量の一時的な摂取で健康被害が起きる物質」ではないようなので、「健康被害の一因」であっても、真因ではない」のではないかと思います。

つまり、紅麹サプリの窃取により「個人的ななんらかの体質」や「長期的・継続的な摂取」による「健康被害の発生」ではないかと思うのです。

 

紅麹菌は、沖縄伝統の紅麹発酵食品に含まれており、効用として「消化を良くし、血液の流れを促進し、脾臓や胃の機能を改善する」といわれています。

しかし、「サプリのようにぎゅっと凝縮した紅麹を毎日摂取し続けたらどうなるか」というデータは、「沖縄の伝統料理を食べると健康になる」という経験則では、想定し得なかったことだと思います。

つまり、紅麹の摂取方法によっては、「健康被害の可能性」があったのだと思いますが、「機能性表示食品」では、「事業者が用意した根拠に基づく資料の提出による届出」で販売でいるので、「特定保健用食品」のような、安全性に対する事業者以外のチェックが入らなかったことが、「リスク」として事業者に認識されず、大量に販売された背景だと思います。

 

おそらく「紅麹サプリ」が「機能性表示食品」でなければ、これほどまでに社会に流通する商品にならなかったと考えられます。

そう考えると、今回の問題では、小林製薬に責任が集中していますが、国の制度にも問題があったのではないかと思います。

 

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