軽自動車メーカー大手のダイハツが、認証試験における不正について、2023年12月20日に緊急記者会見を開きました。
以下は、テレビ朝日の12月20日の報道の要約です。
《テレビ朝日の報道の要約》
自動車メーカーのダイハツ工業は2023年12月20日、認証試験における不正に関して緊急会見を開きました。
ダイハツと親会社のトヨタ自動車が共に頭を下げ、お詫びを表明しました。この不正により、ダイハツが生産・開発した車両全て、さらにトヨタ、マツダ、スバルに提供している車両も出荷停止となりました。
調査の発端は2023年4月の内部告発で、衝突試験において不正が行われていたことが判明したことでした。
外部専門家による第三者委員会の調査では、合計174個の不正行為が確認され、その多くは開発段階での認証試験で行われていました。
不正には、エアバッグのタイマー着火や衝突試験データの偽造などが含まれていました。
この不正の背景には、過密な開発スケジュールとそのプレッシャーがあることが指摘されました。
特に2014年以降、不正が増加したとされ、この時期はダイハツが販売数でスズキに追い抜かれた年であり、またトヨタ自動車が指摘するように、小型車や海外展開車種のOEM供給車が増加したことも負担の増大に影響していた可能性があります。
ダイハツ社長は、不正の責任を経営陣にあると認め、現在市中を走る車の安全性に問題はないと述べました。国交省は2023年12月21日にダイハツ本社への立ち入り検査を予定しており、結果次第で処分が検討されています。
(要約、ここまで)
ダイハツの肩を持つつもりはありませんが、技術的には、ダイハツが主張するように「自社のテストはクリアしており、不正に起因する事故も起きていないので、現在街中を走っている車の安全性に問題はない」との考えで、ものごとを捉えないと、社会が混乱すると思います。
つまり、「自社テストはクリアしていたが、国の認証試験について不正が行なわれていた」ということで、「修正処置」を実施しなければ、最長、34年前からの不正ですから、収拾がつかないでしょう。
それにしても、「なぜ、国交省の認証試験について不正が行なわれていたのか」、「国交省の認証試験の不正が、内部告発があるまで、社内で見過ごされてきたのか」という点については、しっかりとした、原因究明と再発防止が必要です。
個人的には、第三者委員会とダイハツの社長が「この問題で責められるべきは、不正行為を行なった現場の現場の従業員では無く、ダイハツの経営幹部である」との調査結果と発言です。
これまで、他社の不祥事について、数々の謝罪会見や第三者委員会の調査結果の記者会見を見てきましたが、これだけはっきりと「責任は経営幹部」と明言したケースは稀だと思います。
今後の動向に注目です。
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