個人的には、環境マネジメントシステム(ISO14001)の審査やコンサルティングに関わるようになって、久しい。
大昔は、サービス業における環境側面は、いわゆる事務所で生じる「紙ゴミ電気」系ばかり。
最近では、「環境側面」の考え方が世の中に浸透し、そのようなケースは少なくなりました。今回は、「自動車ディーラー(自動車販売業)」について、環境側面(できるだけ業種固有のもの)や法規制の事例を挙げてみたいと思います。
《自動車ディーラー(自動車販売業)における環境側面の事例》
・省エネルギーの照明(LED電球など)の導入
・エネルギー効率の良い空調システムの使用
・電力の節約に向けた電源管理(不在時や深夜の消灯など)
・廃棄物(不要な部品や包装材)の適切な分別とリサイクル
・省水型トイレや節水蛇口の導入
・環境に配慮した調達(グリーン購入)
・廃油や廃バッテリーの適切な処理
・従業員と顧客への環境教育
・二酸化炭素排出量の削減に寄与する電気自動車やハイブリッド車の販売推進
・燃費の良い車の推奨
・カーボンオフセットなどの環境保護活動
・環境影響評価の実施
・環境管理システムの整備と運用
・顧客へのエコドライブの推奨
・店舗の断熱性能向上や緑化による冷暖房負荷の削減
《有益な環境側面の事例》
・省エネルギーとCO2排出削減による地球温暖化対策
・リサイクルによるリソースの有効利用
・環境教育による意識の向上と環境負荷の軽減
・エコカーの販売による持続可能な交通システムの推進
・エコドライブ推奨による燃費向上と排出ガス削減
《自動車ディーラー(自動車販売業)に関連する法規制の事例》
・自動車リサイクル法に基づくリサイクル券の授受
・自動車排出ガス規制に関する法律による排出ガス基準の遵守
・建築基準法に基づく施設の建築・改修許可
・産業廃棄物処理法に基づく廃油や廃バッテリー等の適切な処理と排出記録の保存
・古物営業法
・使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法):
この法律により、その金銭的価値の有無に関わらず全て廃棄物処理法上の廃棄物として扱われることになります。なお、自動車リサイクル法の登録・許可業者については、使用済自動車等の運搬・処理にあたって廃棄物処理法の業の許可は不要です。
《自動車ディーラー(自動車販売業)の緊急事態の事例》
◆火災発生時の対策:
消火設備の設置、定期的な避難訓練の実施、避難経路の明示、緊急連絡体制の確立
◆地震発生時の対策:
建物の耐震性能の確保、避難経路の確保、非常用持ち出し品の準備、避難訓練の実施
◆洪水や豪雨時の対策:
防災マップの作成、適切な排水システムの設置、物品の保護策、緊急連絡体制の確立
◆化学物質の漏れや事故発生時の対策:
適切な物質の取り扱いと保管、スタッフの安全教育、緊急時の適切な処理手順の確立
◆犯罪発生時の対策:
セキュリティカメラの設置、入退場の監視、警察や保安会社との連携体制の確立
これらの緊急事態の想定と対応手順を整備することで、自動車ディーラー(自動車販売業)においてもリスク軽減や事故防止に取り組むことが可能です。これらの対策は、関連法規の遵守やISO14001の要求事項にも対応する形で実施されることが望ましいです。
以上が「自動車ディーラー(自動車販売業)」に関する「環境側面や緊急事態、法規制等」の事例です。
マネジメントシステム構築や審査、指導の際の参考になれば幸いです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ856号より)
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